- 椎名 高志
- 絶対可憐チルドレン 1 (1)
- 椎名 高志
- 絶対可憐チルドレン 2 (2)
今年の流行語対象に「萌え」が堂々ノミネートされましたね。
女性誌でも「萌え髪」なるものが大々的に特集される始末。
びっくりしたもんです。
そのビッグウェーブは無論、巨匠と呼ばれる漫画家にまで。
もっともGS美神以来、主だったヒットには恵まれていない”巨匠”なわけですが。
3人の美少女エスパー、お守り役の青年のどたばたコメディ。
とはいえ、裏に含んだメッセージはわりに真摯です。
エスパーが増えつづける時代、
世界レベルでも有数の高ランクエスパーの少女たちは
その才能を活用し、かつ守り育む機関に所属し、
専属上司の指導のもと、数々の事件を解決していた…
漫画らしく分かりやすい設定、地に足ついていていい感じのSFです♪
「こんなことが出来たら楽しいだろうな」
というくすぐりも充分。
そしてギャグが最高に面白い。
どのキャラクターも個性が強いし。
ヒロイン少女は萌えブームを意識しすぎたきらいもありますが、
「大きすぎる才能を持ってしまった若者」として魅力的な描かれ方。
その驕りと苦悩。
また、メインキャラクター中唯一の男性、上官役の青年の
彼女らに対する紳士的な接し方が好きです。
というか、彼の接し方がこの漫画の骨ですな。
設定があまりにもうまいので
ただのギャグ漫画にも思えますが(実際ギャグですが)
メッセージは真摯。
10歳のこどもをどう導くか。
周りがどう接するか。
そんな大人の観点から見てもよくできています。
小学生のいとことか見ていて思うけど、
ちっちゃいうちから将来楽しみな才能をどのこもたっぷり持っている。
けれども、本人のこころとか、周りの環境とかで充分に発揮できないみたい。
そういうとき、この物語の主人公みたいに
あくまでこどもはこども、
叱る時にはきっちり叱って、心配してくれる大人の存在って大きいですよね。
まあ気になるといえば10歳程度の少女が三人、
水着とかのサービスシーンて必要なのかな?
ほんのりやりすぎ感を感じるわたし…