これまで、兄の経緯について
書いてきましたが、
私の身の回りで起こった洗脳
体験は兄だけではありません。
他にも3人ほどの洗脳された
人たちにかかわってきました。
兄で4人目ということになります。
それだけ、洗脳というのは
日常にはびこっているのです。
一番最初に出会ったのは、
私が大学生の頃でした。
大学3年生くらいの時
だったと思います。
高校時代に仲良くしていた
お友達から、久しぶりに
連絡がありました。
「会って、ご飯でも」という
ことになり、楽しみで
ワクワクしながら当日
1時間ほどかけて
待ち合わせ場所に
向かいました。
少し大人になった友達と
楽しくランチを食べて
いたのですが・・・
途中から、今、その友達が
『自己啓発セミナー』というのに
ハマっている話になり
とても良いから、是非話
だけでも・・・と誘われました。
興味がないことや
必要がないことを話しても
強引に誘ってくるので
仕方なく付いていきました。
そこは駅の近くのビルの中で
ガランとした殺風景な
事務デスクが数個置いて
あるだけの事務所のような
ところでした。
随分前の事なので、
詳細は忘れてしまいましたが、
友達以外に2~3人くらい
人がいたと思います。
そこを仕切っているような
年上の女性が、主にセミナーの
説明をしてくれたのですが、
やはり、興味がありません。
・・・というか、もう怪しいと
しか思えなかったです。
「セミナーは必要ではない」と
言っても、
「参加してみればわかる!」と
引かないし、
「参加費用のお金がい」と
言えば、
「貸してあげるから!」とまで
言ってきます。
ほぼ軟禁状態で1時間、
これは・・・申込用紙に記入
するまで返してもらえないな
と思ったので、仕方なく
記入することにしました。
セミナーの参加費用が
7~8万円だったと思いますが
それは後日ということで
なんとか帰してもらいました。
せっかく、友達と楽しいひと時を
と思っていたのに、勧誘だった
ことが残念で、腹立たしくも
ありました。
家に帰ると、とにかく
セミナーの申し込みを取り消し
したいので、消費者センターに
電話をかけ、話を聞きました。
どうやら、その当時、被害が
多かったようで、すぐに
いろいろと手続き方法を
教えてくれました。
面倒くさかったですが、
内容証明書類を買ってきて、
キャンセルしたい旨、記入し
内容証明郵便で発送しました。
その後も、しつこく友達から
勧誘の電話がかかってきて
セミナーの良さをアピール
されましたが・・・
内容証明郵便が届いたで
あろう頃から、電話もなくなり
そこからは今に至るまで
連絡は一切ないです。
本当は、できれば友達を
そのセミナーとやらの
怪しい集団から抜け出させて
目を覚まさせてあげたいと
思ったのだけど・・・
セミナーで知り合った男性と
結婚して、自分の母親まで
そのセミナーに参加して
いるという話をしていたので
手遅れだな・・・と諦めました。
薄情かもしれないけど
そこまで親しい間柄の
友達でもなかったので
関わりたくなかったという
のもあります。
ネズミ講の商品販売的な
ものだったり、保険の勧誘で
久しぶりの知り合いから連絡
があるという話は聞いたこと
がありましたが、まさか
そんな怪しそうな「セミナー」
というのに勧誘されるとは
驚きでした。
冷静に考えれば、すぐに
怪しいと分かるような
つっこみどころがたくさん
最初からあったんです。
一夜にして、いなくなれそうな
ガランとした事務所は
看板すら掲げてないですし、
「パンフレットとか、会社概要
などの書いたものが欲しい」
と言っても、そんなものは
ありませんでした。
よく、まぁ、こんな詐欺まがいの
怪しいものに引っかかる人が
いるものだ・・・と思ったものです。
当時の私は、大学での
サークル活動など、結構
忙しく充実した日々を送って
いたので、少しの関心も
抱かなかったのが幸いでした。
後になって、洗脳されて
抜け出せなくなるらしい・・・と
知って、「怖っ!」と思いました。
ちょうとその頃は、オウム真理教
なども全盛期で、日本の各地で
そういった洗脳団体が活動を
活発にしていたのかもしれません。
タイミング的に、自分が
辛い時期だったり、悩んでいる
時期だったとしたら・・・
もしかしたら、私も洗脳される
側になってしまっていたかも
しれないという事件でした。