先日、ご相談いただいた身体障がい者の方が話してくださいました。
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私は身体に障がいがあります。
介助を受けながら生活していて、食事や入浴、排泄など、日常の多くを人の手を借りて行っています。
支援者の皆さんには本当に感謝しています。
でも、長い間、心の奥にしまってきた想いがあります。
それは、“性”のことです。
この話を出すと、たいていの人は少し戸惑った顔をします。
「その話はちょっと…」
「そういうことは考えないほうがいいんじゃない?」
そんなふうに言われることもありました。
たしかに答えに困ることは分かります。
でも、誰に相談したら、誰に話したらいいかわからないんです。
障がいがあっても、恋をしたいし、誰かに触れたいし、触れてもらいたい。
人に愛されたいし、自分も誰かを想いたい。
それって、生きている人間なら、誰でも持っている自然な感情だと思うんです。
でも現実には、そうした気持ちを話せる場所がほとんどありません。
施設でも、在宅でも、“性”の話をすること自体がタブーのように扱われます。
まるで「障がいがある人に、そんな気持ちはない、持ってはいけない」と決めつけられているようで、そのたびに心が小さく閉じていくのを感じます。
“性”は、ただの行為ではなく、温かさを感じたり、普通の人と同じことができる、そういう経験があると、心が少し前を向くんです。生きる力になるですよ。
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この話を聞いて、私どもは、こういった気持ちを持つことは、恥ずかしいことでもないと思うんです。
人としてみんなが当たり前の気持ちだと思っています。
食事や睡眠と同じように、あっていい気持ちなはずなんです。
性については色々なことがあるので難しいことは理解していますが、必要な性もあること、きちんとを隠さずに話せる社会であってほしいなと感じます。
この記事を読んで、こういう環境を少しでも知ってもらえて、理解してもらえたら嬉しいです。
生きることって、ただ息をして生活するだけではなく、気持ちが前を向く瞬間があってよかったと思えることが大事だなと思います。
その中に“性”があることを、どうか忘れないでほしいです。
今日も色んなご相談を頂いており、少しでも力になれたなら幸いです。
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