それは当然だが(7) 読者から・・節約すると・・・ (10/15)
読者の方から「節約すると増税になる」というのをもう少し深く整理した方が良いとのアドバイスをいただきました。
・・・音声です・・・
1)節約すれば、お金が余る、
2)余ったお金は銀行に預ける、
3)企業はみんなが節約し需要増加が期待できないから、新規設備投資を控える
4)銀行は企業の資金需要ないから貸す先がないので、国債購入。
5)国は民間投資が低位なのに財政健全化ばかりに 熱心で政府支出を絞る。(財務省のいいなり) また、支出してもそれは当然だが(5) 「節約」すれば「増税」になる無駄づかいをする。
6)不況の常態化が起き、市民の将来への期待値も低まる
(将来不安の為、ますます節約する)→1)へ
7)国は無駄づかいであっても、国債を償還しなければならない、
8)景気浮揚ができず、税収の増加に成功していない国の手元にはお金がない、
9)国債を償還するために増税する。→6)へ
まさに悪循環が続いていますが、これも「省益」や「選挙目当て」などのように「万機公論に決すべし」という五箇条のご誓文を勉強していないことによるのでしょう。
(平成24年10月15日)
--------ここから音声内容--------
「それは当然だが」シリーズで読者の方から非常に良い修正と言いますか、更に先に進む案を頂きまして、ここんとこでちょっと書きました。まず節約すればお金が余る、これ良いですね。余ったお金は銀行に預ける。この方はですね、「余ったお金でケーキを買うってのは節約じゃないか?」と、まぁその通りでありますので、本当に50万のお金のうち5万余ったとか、こういう場合ですね、結局電気をこまめに消してケーキを買うという、女性がよくやるような…ちょっと女性に悪いんですけど、そういう節約ではなくて、本当の節約をした場合、それはまぁお金が余りますから銀行に預けますね。
ところが企業は国民が節約して、需要が増加しない、つまりみんなが節約してお金余してるわけですから、例えば50万もらっても45万しか使わなければ、結局どんどんどんどん縮んでいきますんでね。新しい設備を投資して売り上げを増やそうとか、物を作るのを増やそうっていうのやめますよね。
で、そうすると結局企業は節約してきたお金は、結局企業に貸せないんですよ、ま、簡単に言うと。これも色々もっと複雑に言えば色々あるんでしょうけどもね。で、銀行は企業の資金需要がないから、しょうがないから国債を買うっていうわけですね。国の方もですね、好き勝手に国債出してるかって言うと、そうでもないかもしれませんね。銀行から「もうとにかく国債出して下さいよ」と、「もうとにかく民間で貸すとこないんですから」と、それで無理やり貸すと押し付けなんて言われるから、「とにかく国債出して下さいよ」ってんで、しょうがないから国も国債を出す。
ところが、国はですね、今度民間投資が低いわけですよ。で、財政健全化ばかりに熱心になりますとね、政府も今度は支出を絞りますよね。そうすっと変なことになりますよね。で、支出してもですね、増税になるような無駄づかいの所に結局使うことになりますね。積極的なものに投資しても、みんなが節約して、それ使いませんからね。だから結局は積極的な投資はできないということなりますが。
例えばほんとだったらそこに高速道路作ればいいとか、それからもっとこういう新しいものを開発した方がいいとかいうことになってもですね、例えばエネルギーの掘削機を…シェールオイルの掘削機を開発しようとしてもですね、みんながエネルギーを減らすなんてことなるとですね、見通しができませんから、そういう前向きなやつはダメですよね。だから結局後ろ向きの所に政府も投資せざるを得ないので、結局増税に繋がるような無駄づかいになっちゃうわけです。
そうすると結局これは全体的にどうなるかって言うと、カネは余る、銀行は困る、企業は低収益、国もどうしていいかわかんないという状態なので、不況がですね、ずっと続いちゃうわけですよね。そうすると市民はですね、「将来不安だなぁ」と、「老後不安だなぁ」っていうんで、余計に節約をすると。もうぐるぐるぐるぐる悪い循環になっちゃうわけですね。
で、一方これがぐるぐるぐるぐる1番から6番が回ってる間に、国は無駄づかいをしたにしてもですね、国債が残っとりますからね、銀行に。そのお金返さなきゃなんないと。で、この場合ですね、もしも国が国債を購入して、何か投資したやつで税収が上がって来ればいいんですよね。だけど節約してる時は税収は上がりません。
実は私がね、この前書きましたらですね、実は経済学者から猛烈バッシング来たんですよ。この方は経済の詳しい…経済学者の方じゃないんじゃないかと思うんですけどね。あの、経済学者って困ったもんでね、「お前は何考えてんだ」って叱って来るんですよ。全然ね、あの、「こういうふうに改善の…もう少し詳しく説明するにはこうしたらいいですよ」と教えてくれんじゃないんですよね。もう人をバッシングするのだけが楽しみで、「武田なにやってんだ、お前素人だ」って、まぁいいじゃないですか、素人でもですね。
それで、結局税収が増加しないわけですよ。つまりね、国が別にお金借りてもいいんですよ。それがですね、例えば高速道路を作り、高速道路が生産を刺激して、そしてみんなの活動が活発になり、景気が浮揚して、景気が良くなり、収益が上がって、税金が増収になって国債を返還できるっつぅなら良いんですね。ただ、そういうような循環にならないんですよ。節約というものがそもそもならないんですね。
個人の節約だったらまだいいんですよ。じゃんじゃん使う人と、それから節約する人がいればいいんですけどね。それはなかなか良い循環になるんですね。ところが今みたいになんだか節約おじさんとか、節約おばさんが出てきてですね、「あなたなんで節約しないの」と「なんで節電しないの、なんで省エネしないの」ってやられますとね、やっぱりみんなもこの…なんて言いますか、NHKなんかがね「省エネ、省エネ」って言って、自分は80パーセント増やしてんですよ。そういうことする人たちばっかだとね、やっぱりダメになっちゃうんですね。景気が上がってきませんから。
そうするとしょうがないから、政府はですね、増税せざるを得ないっていうことで、6番、ぐるぐるぐるぐるこっちを国は回ると。どんどんどんどん税金…国債の借金が増え、かつ税金が増えると。なにしろこ不景気でどうにもなんない時に、100兆円を超えるような予算を組むと。いくらでも組めるんですよ、ある意味じゃ国はね。借金すりゃいいんですから。
だからほんとに悪循環が続いとりまして、それはやっぱり省益(しょうえき→各省庁の利益)、財務省は財務省とか、経産省は経産省ってやってて、この前も問題になってましたね。なんですか…震災の財源をどんどん変なとこに使ってるわけですよ。税務署のなんか建て替えとか、全然関係ないとこですよ、震災でやられない所の税務署の建て替え、こういうやつに使ってるわけですね。「そこにも地震が来たら困るから、これも震災用の予算だ」って…いや、それはね、なんて言いますか、なんかの言いがかりみたいな話ですね。後は選挙目当ての政治。
やっぱり五箇条のご誓文、「万機公論に決すべし」。これですね。すべてやっぱり日本の指導者はですね、日本が良くなるように、万機公論に決するという思想をですね、やっぱりここでも非常に大切であるということです。少し書き方、経済学的な書き方になりましたし、お金の使い方、民間の企業の関係、もしくは国の国債の使用用途とですね、それによる景気浮揚がなぜ起こらないのか、ということですね。これは国全体で節約してはいけないっていうことをハッキリと示してると思います。