…カジノを終えてベラッジオを勢いよく出た。

まだまだ盛り上がりそうな、ラスベガスの最も熱い場所を離れ、

自分のホームのダウンタウンのホテルへと戻って来た。

こちらも中々の賑わいだ。

鉄馬をパーキングへと入れ、水とジャーキーを買い出しに行った。

明日はデス バレーと言う強烈な暑さの砂漠を抜けて行く。

まさに「死の谷」

昔の開拓者は、この谷を越えてカリフォルニアへと向かって行った。

その当時は馬車のみであった。

現代は車、バイク等の機動力抜群の乗り物がある。

ここを徒歩で進む…

馬車を引かされている馬にとっても非常に、非常に過酷な道中である事は簡単に想像出来る。

日光を遮る物は皆無。

遠慮無しに太陽が照りつける。

試しにバイクを停めてエンジンを切る。

静けさが辺りを支配する。

暑い。

いや。

熱い、だ。

砂漠だから夜はかなり冷え込むはずだ。

しかし、今は真夏の真昼間。

お日様は真上にいる。

呼吸は自然と浅くなる。

熱風を強く吸い込めない。

しかし、ここには大きい湖がある。

ボートにも乗れる。

魚も沢山いる。

よく干上がらないものだ。

しかし熱い。

足早にここを去る事にしよう。

小さな丘を幾つも幾つも乗り越えて行く。

ここを徒歩で行く気にはならない。

あの山を越えれば何かあるのか?

と、思い越えてみる。

が、見えてくるのはゴツゴツした新たな山や丘。

今は綺麗に舗装されたアスファルトの上を行けば街やガス ステーションへと着く事が出来る。

それは確実に保証されている。

しかし昔はアスファルトや道標等無い。

あの山を越えればきっと…

と自分や家族に言い聞かせ重い馬車とそれを引く馬と共にひたすら砂漠を歩き、山を越える…

山を超えた先の風景を見る度に期待を裏切られる開拓者達…

これが何回繰り返されたのであろうか…

開拓者精神も凄い物だ。

まさに「死の谷」。

生きてカリフォルニアへ着いた人だけで無いはずだ。

そんな事を思いながらデス バレーを走っている。

湖がある所以外は全く水っ気が無い。

ネバダ、アリゾナ、ニューメキシコ、ユタ…

…とにかく、あの大地を走る時は水と食糧は必ず持つ。

と、しばらく走ると山の途中にガス ステーションがある。

ここでは必ず満タンにする。

スナック、ソーダ類もここで補給出来る。

バイクをポンプの前へ停め、ばっちりクーラーの効いた店内へ入る。

まずは、セルフサービスのソーダマシーンの所へと向かう。

「hi!!」

と、店員さんに声をかけ、カップのサイズを選ぶ。

氷をカップ一杯に入れ、勢い良くソーダをカップへとぶち込む!

あぁ!気持ちいい!!

火照った身体に甘いソーダが沁み渡る!!

レジへ行き、ソーダとガスのお金を渡す。

ガスを入れる時は先に金を渡しておいて、釣りがあれば貰いに行く。

これは自分のやり方だ。

アメリカはソーダを何杯飲んだって良い、チャージは一杯分だけだ。

思う存分飲める。

他には紅茶とかもある。

ミックスしても面白い。

さぁ今度は我が鉄馬のご飯だ。

たっぷりと味わってくれ。

ここを出ると又暫く街は無い。

時折すれ違うバイカーと挨拶を交わしながら次の街へと向かう。

幾つも山や丘を乗り越えて行くと左側にシエラ ネバダ山脈が見えてくる。

綺麗だ。

更に暫く走ると。

砂漠を抜けての、最初の街が見えてくる。

「LONE PINE」

ここで買い物、ランチ等の休憩をする。

本当に小さな街だ。

バーもある。

ここの街のスーパーマーケットが好きだ。

安いし、珍しい物が沢山売っている。

地元民にしたら何の変哲も無い物だろうが、異国からの訪問者には何でも珍しく見える(笑)

暫し散策して再度出発。

途中にも見所は沢山ある。

砂漠のど真ん中にドアノブ一個から!全てを特注で作った城とか、キングス キャニオンとか。

時間がある時にゆっくりとゆっくりと廻りたい。

見所は沢山ある。

いつか全土を廻ってみたい。

コロラドも大好きな所だ。

次に目指すのはヨセミテ国立公園。

段々と緑が増えてくる。

湖も沢山出て来る。

車も増えてくる。

右も左も見所満載でたまらない!

全てのスケールが大きい!!

自然も何もかもが大きい!

勿論アメ車も。

一度「L」マークの入った日本産の車を見掛けた。

カローラの「L」もあるんだ…と思ったらセルシオだった。

アメ車はでかい!!

桁違いの迫力だ。

軽量級と重量級の違い。

因みに…でかくて動ける人は本当に怖い。

話しが逸れたが…

あの大陸を走る為に生まれたのがハーレー。

まさに大陸横断用の物だ。

そのハーレーに跨り、今まさに大陸を走っている。

段々とヨセミテ国立公園に近付いて来たようだ。

ヨセミテ国立公園に入る手前にもガス ステーションがある。

ガスを満タンにしてソーダも飲み、店をぶらぶらする。

中には美味しそうなメニューを出してる店もある。

まだ食べた事は無いが今度試してみよう。

いよいよヨセミテ国立公園だ。

だが、まだ通過点。

ラスベガスからシャスタへは半分も来ていない。

でもヨセミテを楽しむとしよう。

ここには本当に沢山の自然、動物がいる。

やはり生物には水が無いと生きていけない。

さぁ砂漠から一転、緑の森へと入って行く。

空も本当に美しい。

雲も綺麗だ。

まだまだ日は沈まない。

心地よい鉄馬の鼓動と共に森へと入って行った。

つづく…