今の俺の顔は般若のようになっているのだろうか?だが、それでも構わない。今の俺にとって問題なのは、
美保が泣いた、ただそれだけだ。巨人倍増
学校に残っていた生徒に頭木の居場所を聞くと、どうやらこの前新たに建てられたボクシング場にいるらしかった。それと頭木はボクシング部員らしい。
こちとらただの元高校生。勝率を考えれば確実に奴に軍配が上がるだろう。それでも俺には関係ない。
ボクシング場へと向かう俺の中では既に心の奔流は決壊しそうな勢いだった。
ボクシング場へ着くと、中から男女の仲の良さそうな声が聞こえてきた。ハッ!!傷つけた奴はほっといて他の奴といちゃいちゃですか? ぶっ殺す。
バタン!!
扉を勢いよく開けると、ちょうど男子生徒が女子生徒の制服に手をかけようとしていたところだった。俺は冷めた視線で二人に送る。女子生徒の方はワタワタと慌てると、俺の横を通り過ぎて外へと出て行った。
「おいおい、お前はどこの無礼者だこの野郎?」
座っていたソファから立ち上がり、苛立ちを含ませた声を俺にぶつける。
「俺からすればてめぇの方がよっぽど無礼者だけどな」
吐き捨てるように言い、袖をまくってネクタイを外す。
「んだお前? 俺に喧嘩売ってンのか?」
「ああ、そうだ。てめぇは俺の幼なじみを傷つけた。それだけで喧嘩するにゃ充分だ」
もはや抑えきることの出来ない怒気が体中からにじみ出る。相手はそんな俺をハッと鼻で笑うと、制服を脱ぎ捨てちょいちょいと挑発した。俺如きにゃ余裕って事ですかい?
「その吠え面に蹴りぶち込んでやるよ」
右の拳を握りしめ、俺は頭木へとそれを殴りつけた。威哥王