先日、無国籍の方が餓死したニュースを見て、ふと家に学生時代に読んだ「無国籍」という本を思い出した。今回の入院で再読。
1972年「日中国交正常化」と同時に「日華平和条約」の終結。これを機に華僑である家族は国籍を日本か、中国(中国人民共和国)か、選ばなければならず、「無国籍」を選択。
以後、無国籍を意識させられる体験や苦悩、無国籍問題、ご自分のアイデンティティと真っ直ぐに向き合い、数々の人生の選択をし、苦労を乗り越え自分の道を切り開いていく。
筆者の一人の人間の人生を通して、国籍とは?アイデンティティとは?心の故郷とは?を深く考えさせられる。
【個人感想】
この本を読んで、私自身の遠い記憶が蘇る。
ハーフである私は、7歳まで中国上海で祖父母と暮らしていた。本書でも触れてたが、私も同様に中学生頃までは、「回上海」=上海に帰る、と表現していた。今は、「去上海」=上海に行く、と言う様になった。アイデンティティがいつの間にか、中国から日本へと変わる。
もちろん100%純ジャパでは無いので、日本人とも言い切れない違和感は常にある。
でも中国語は一切話せない。母親が中国語を話す事はないので、普段中国人との交流も一切ない。
昔、筆者の授業を受けたことがある。その時、初めて誰かのアイデンティティに触れ、それも少し共感出来るものに衝撃を受けた。芯の通ったパワフルな先生でカッコいい。
忘れてかけていた。学生の時向き合った自分を、社会人になってまた自分を押さえ込み、日本社会に適合する方法ばかりに日々注力していた。
真のグローバル社会とはなんだ。私なりに考え続けたい。
