『よく頑張ったね。』

助産師さんが、小さな小さな女の子を私の胸に抱かせてくれた。

715g…。

小さな娘を抱いて、
『私はお母さんなんだぁ』と心から実感できた。


そのあとすぐに娘は看護師さんに連れて行かれた。

私は、まだ後産が済んでいなくて自然に出てくるはずの胎盤が出てこなかった。

軽い癒着胎盤だった。
そのまま、子宮掻爬をされた。


我慢していたけど、思わず身体を反らせてしまった。


看護師さんに押されつけられながら処置が終わった。

分娩後にこんなに痛い思いをするとは思わず、
何もかも嫌で、
普通の妊娠、出産ができない自分の身体が恨めしくて仕方なかった。




綺麗にお風呂で洗ってもらった娘が、看護師さんに抱かれて私の元に帰ってきた。



娘を抱きしめて、顔を眺めて思った。


『お父さんとお母さんを選んできてくれてありがとう。』


旦那の顔を見たら、少しだけ潤んだ目をして
優しく微笑んで娘を見つめていた。



『…ごめんね。』

泣きながら謝る私に、
旦那は優しく言った。



『2人とも、よく頑張ったよ。』



この人を選んで本当に良かった。


心からそう思った。