夢なら覚めて…

強くそう願ったけれど、覚めてはくれなかった。

子宮口を開く処置は、思わず叫んでしまう程の激痛で…
隣に付き添ってくれていた旦那の手を握りしめ涙を耐えた。


お腹から、この子を出したくない。ずっと、私のそばにおいておきたい。

そんな思いを旦那の言葉が変えてくれた。


『早く楽にしてあげよう。』


促進剤を投与される前、旦那と2人でたくさん泣いた。


何があっても絶対に泣かないと普段から豪語していた旦那の涙を、初めて見た瞬間だった。



促進剤は効果覿面で、すぐにお腹が痛くなってきた。

痛みに耐えながら、
この陣痛が嬉しい痛みならいいのに…と思った。悲しくて、辛くて、痛いだけのこの分娩が不安で不安で仕方なかった。


出産は、旦那にも立ち会ってもらった。

赤ちゃんが小さかったため、分娩台に上がってから出産するまで、そんなに時間はかからなかった。

つるんと赤ちゃんが出て来たのと同時にお腹の痛みもパタリとなくなった。

…この子の産声が聞きたかった。