気候ネットワーク E-mailニュース 2008年5月25日<第270号>   (転載です) | 量子力学、科学、哲学、を自己満、承認欲求、備忘録、として思い立った事を好きなだけメモしていくブログ

気候ネットワーク E-mailニュース 2008年5月25日<第270号>   (転載です)

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気候ネットワーク E-mailニュース 2008年5月25日<第270号>

H o t T a l k N o w ! ? 温 暖 化
 ほっとくの!?  おんだんか
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<私たちはめざします>
1)抜本的な国内政策で京都議定書の6%削減を!
2)環境重視の社会経済システムを!
3)市民・地域主導で温暖化防止の促進を!
4)政策決定プロセスに市民の参加と情報公開を!
5)南北の公平をめざし、南の人々と連携を!

===政府・国会・NGO関連===
●民主党「地球温暖化対策基本法」要綱骨子案発表
 民主党の「次の内閣」は21日、「地球温暖化対策基本法要綱骨子案」を了承

た。同案は、温室効果ガスの削減目標を「中期目標として2020年までに1990年

で25%、長期目標として2050年までの早い時期に60%を超える」ものとし、そ

達成のための基本的施策には国内排出量取引の創設、再生可能エネルギーの普
及、地球温暖化対策税の創設などを盛り込んでいる。(問合せ:民主党 
TEL:
03-3595-9988)

●2006年度排出量確定、エネ起源CO2は上方修正
 環境省は16日、2006年度の温室効果ガス(GHG)排出量の確定値を発表し
た。
速報値からの変更は技術的なもので、日本のGHGの総排出量は基準年比6.2%増

なり、速報値の6.4%増から微減となった。ただエネルギー起源CO2は11億8600

トン(基準年比12.0%増)で、速報値の11億8400万トンから微増となった。同

資源エネルギー庁も2006年度のエネルギー需給実績の確報を発表した。(問合
せ:環境省地球温暖化対策課 TEL:03-5521-8249、資源エネルギー庁総合政

課 TEL:03-3501-2669)

●4大臣会合で日本の長期削減目標について議論
 15日、政府は温暖化対策に関する環境・経済産業・外務及び官房長官の4大

会合を行い、日本の長期削減目標などについて議論した模様だが、政府からの

式発表はない(問合せ:内閣官房副長官補室環境担当 TEL:
03-3581-3688)。
なお、「甘利経産相も2020~30年の中期目標と連動しないことを条件に同意
し、
2050年に現状から60~80%削減という幅を持った長期目標に合意した」との報

(読売5/17)もあるが、未確認である。

●官邸の政策手法分科会、両論併記で論点整理
 政府(首相官邸)の地球温暖化問題に関する懇談会は12日と21日に政策手法

科会(座長・森嶌昭夫地球環境戦略研究機関特別研究顧問)を開催し、温暖化

策の政策手法について議論を行った。国内排出量取引制度や環境税(炭素税)

入に積極的な研究者などの委員と、消極的な産業界などの委員の間で議論は平

線となり、論点整理では排出量取引については両論併記の形となり、環境税に

いては意見の形で2~3の指摘を記述するのみとなっている。全体として「実効

ある政策手法について引き続き検討を行う」と玉虫色のまとめとなっている。

分科会の論点整理は、26日に開催される同懇談会に報告される。(問合せ:内

官房副長官補室環境担当 TEL:03-3581-3688)

●国内排出量取引制度検討会、中間まとめを公表
 15日、環境省の国内排出量取引制度検討会の第6回会合が開かれた。事務局

ら示された中間まとめ案では、今までの議論を論点ごとに整理した後、制度オ

ション試案を示している。試案はいずれも対象を企業単位とし、①川上(化石

料の生産・輸入段階)割当、②川下割当(電力は間接排出)、③川下割当(電
力は
直接排出)、④オプション②を基本に企業は原単位に責任を持ち活動量は別途
扱い
を定める「原単位・活動量責任分担型」の4つ。当日出された意見を受けて微

正した中間まとめは20日に公表されたが、意見募集は予定されていない。環境

では今後も引き続き検討を進める予定としている。産業界の委員を含む検討会

一定の具体的な制度案を示したことは評価できる。(問合せ:環境省地球温暖

対策課 TEL:03-5521-8354)

●経産省経済的手法研究会、報告書骨子案を議論
 経済産業省の地球温暖化対応のための経済的手法研究会は、13日に第5回、
20
日に第6回会合が開かれた。第5回では京都クレジットの活用について早稲田大

大塚直教授からヒアリングを行った。第6回ではそれまでの議論を踏まえて同

究会の報告書骨子(案)について議論した。案では、自主行動計画や省エネ法

の進化・改革など国内排出量取引制度に限定されない手法についても検討する

し、排出量取引については導入の可能性・方向性は探るものの、曖昧な表現に
なっている。次回は未定だがあと数回議論を行う予定。(問合せ:経済産業省

境政策課 TEL:03-3501-1679)

●事業者単位規制の具体的な仕組みの検討を開始
 23日、総合資源エネルギー調査会省エネルギー基準部会第1回工場等判断基

小委員会が開かれ、省エネ法改正に伴う検討が始まった。検討を行うのは、①

業者単位規制・フランチャイズチェーン規制、②セクター別ベンチマーク、③
共同
省エネルギー事業の3項目で、①については、事業者の判断基準、定期報告の

容、裾切り値などである。委員は製造業(産業・エネルギー転換部門)とサー

ス業(業務部門)がほぼ半々で、かなり広範・多様な検討を行う場となる。製

業の委員からは「同じサイトでも会社としては異なる工場が一体となっている

合に、事業者単位でやりにくくならいなようにしてほしい」などの意見が、
サー
ビス業の委員からは「事業者単位の導入を基本的に歓迎する」「工場‘等’で
はや
る気にかかわるので用語を考えてほしい」などの意見が、また多くの委員から

クター別ベンチマークの難しさを指摘する意見が出された。年内に取りまとめ

予定で、次回は7月の予定。(問合せ:資源エネルギー庁省エネルギー対策課
TEL:03-3501-9726)

●オフセットにおけるグリーン電力証書を議論
 14日、環境省の「カーボン・オフセットに用いられるVER(Verified
Emission
Reduction)の認証基準に関する検討会」の第2回会合が開かれ、グリーン電力

書をカーボン・オフセットに用いる場合の論点について議論した。次回は6月
16
日。(問合せ:環境省地球温暖化対策課 TEL:03-5521-8354)

●グリーンエネ利用拡大小委、報告書案パブコメ
 14日、総合資源エネルギー調査会新エネルギー部会第6回グリーンエネル
ギー
利用拡大小委員会が開かれ、グリーン電力証書制度を始めとするグリーンエネ

ギーの利用拡大策を整理した報告書(案)がまとまった。グリーン電力証書ガ

ドライン(案)も含まれている。31日まで同案への意見募集(パブリックコメ

ト)が行われている。(問合せ:資源エネルギー庁新エネルギー対策課
TEL:
03-3501-4031)

●排出量算定報告公表の発表値修正、環境省
 環境省は9日、3月28日に発表した温室効果ガス排出量算定・報告・公表制度

基づく事業者の2006年度の排出データについて、記入漏れ、入力ミス等による
26
件の誤りを修正し、これに伴って集計結果に掲載された表なども差し替えた。

正についての報道発表はないが、正誤表は同制度の専用ページに掲載されてい

http://www.env.go.jp/earth/ghg-santeikohyo/kouhyo/index.html )。気候
ネットワークはこれに伴うデータの再分析を近日中にまとめる予定。(問合
せ:
環境省地球温暖化対策課 TEL:03-5521-8249)

●道路特定財源、求められる確実な一般財源化
 13日、政府は道路特定財源を来年度(2009年度)から一般財源化する基本方

を閣議決定、また同日道路整備費財源特例法改正案が再可決・成立した。今後

府には確実な一般財源化の実施が求められる。また税率は維持し一般財源化す

ことが固まったため、今後は道路整備に替わる新たな課税根拠が必要となる
が、
そのために環境税的な趣旨が有力視されており、政府ではこの点を含め関係閣

会議や税制調査会で議論を進める予定。(問合せ:東京事務所)

●国環研、70%削減の具体的な12の方策を提案
 国立環境研究所を中心とする脱温暖化2050プロジェクトは22日、CO2排出量

2050年までに1990年比で70%削減するために取るべき具体的な12の方策を提案

るレポートを発表した。(問合せ:国立環境研究所 TEL:029-850-2504)

===国際動向関連===
●G8環境大臣会合開催、NGOもシンポ
 25・26日、兵庫県神戸市においてG8環境大臣会合が開催されている。会議
は、
「気候変動」「生物多様性」「3R(資源の有効利用)」の3つをテーマに各国

境大臣が議論を行う。これに先駆け、23日NGO・NPO国際シンポジウムが開催さ
れ、「環境NGO兵庫宣言」が採択された。(問合せ:気候ネットワーク)

●温暖化国際交渉会議、6月2日から始まる
 6月2日から13日まで、ドイツのボンで気候変動枠組条約第28回補助機関会合
(SB28)と次期枠組みについて交渉する2つの特別作業部会の会合(条約AWG第
2
回会合、議定書AWG第5回後半会合)が並行して開催される。気候ネットワーク

会期中、会議場通信『Kiko』を発行する他、7日(土)10時~12時に、日本の

出量トレンドと政策や、日本のセクター別アプローチを取り上げるサイドイベ

トを開催する。(問合せ:気候ネットワーク)

●APP、日本が道路交通のタスクフォース提案
 19・20日、米国シアトルにおいて、クリーン開発と気候に関するアジア太平

パートナーシップ(APP)第5回政策実施委員会(PIC)が開催された。既に設

されている8つのタスクフォースに加え、今回日本が「道路交通セクター」の

置を提案し、方向として合意されたが、対策の内容は自動車利用を前提とした

のとなっている。また、中国から2009年の閣僚会合をホストする旨が表明が
あっ
た。(問合せ:経済産業省地球環境対策室 TEL:03-3501-7830)

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問合せ:京都事務所

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