高校生になった寅子はまぶしかったと僕は言った。燃えろいい女を僕もあの時代に聞いていた。人は思い出を大事にして生きている。いつまでも幼稚園児の寅子。小学生の寅子。中学生の寅子に。僕は会いに行ける。そういうと寅子が。ちょっとねと言って。しばらくしてカンコ―学生服で買ったような制服姿で現れた。これが私の気持ちや。趣味や。受け止めてくれ。熱い。燃える気持ちをな。お前の小説な。やればできる。芥川賞作家にもなれるぞと寅子が叫んだ。