部屋の気温が上がっている。イナゴさんがマルボロの煙草を懐から出した。おい。なんで洋もくなんだ。いや。いい。おい。トマトならあるぞ。食べるかと僕は言った。イナゴさんがカラーボックスから青年誌を出して広げた。中学時代からイナゴさんは中国の放送や文化にも詳しい。だが。アイドルになると目の色が変わった。子供時代に女子の○○とか。言ってた呑気さは成人したらお金持ちになっていた。僕は現場で働くのでつらい。大学生のイナゴさんがマルボロの煙草をしまって今度は。中国産のキセルに火をつけた。「うまい」と一言イナゴさんが。