少年雑誌に赤塚不二夫が『ハウスジャックナナちゃん』を発表したのも筒井康隆『家族八景』という連作集があったからこそである。月曜ドラマランドでも堀ちえみが『家族八景』のドラマに主演したような記憶がある。間違っていたらすみません。七瀬シリーズというたくさんのファンを獲得した一連の作品だが直木賞の候補にもなっている。高校生が喜んだ作品には違いない。植草甚一がチェコあたりの前衛小説っぽいと解説したのが後に『七瀬ふたたび』や『エディプスの恋人』を生み出した気がする。僕の高校の頃には週刊読売で『エディプスの恋人』の連載があった。七瀬のイメージは連佛美沙子が僕には近い。多岐川裕美が七瀬を演じたのが僕の高校時代である。連佛美沙子主演でNHKでドラマがリメイクされた。これも『七瀬ふたたび』である。シリーズになると七瀬と別れたくない高校生も多かったのを思い出した。