きよみがいて
おばあちゃんがいて
ひいおばあちゃんがいて
ご先祖さまたちがいるから。
バカ笑いと美容好きはきよみと一緒
下半身太りと便秘はおばあちゃんと一緒
歌が好きなのはひいおばあちゃんと一緒。
ご先祖さまからのDNAを
合わせて今のあたしがいる。
20年前くらいの話。
ひいおばあちゃんが
庭先で仕事してる隣であたしは
秘密基地作りとかやってて。
そこにはいつも
ひいおばいちゃんの歌声があって。
その歌詞が
「万歳」とか「赤い空」とかで。
昔江戸は訛りがきつかったし
幼稚園児のあたしには難しくて
わからなかったんだけど
歌い終わったひいおばあちゃんに
空って青くないの?
どうして赤いの?
ひいおばあちゃんは赤いの知ってるの?
とか聞いてた。
仕事が終わって夕焼け頃になると
今度は自分で手拍子つけて歌ってた。
空が赤いってこのことか。
夕方の歌なんだってずっと思ってた。
いつも同じ歌うたうから
すきなの?
て聞いたら
好きじゃない。みんな手拍子しながら
歌わされた。
それに文字も読めないから
これしか知らない。
て言ってた。
あたしが小学校にあがって
近所を自由に歩きまわれるようになった頃
ひいおばあちゃんが
友達に逢いに行くから一緒にいこうって
誘ってくれた。
ひいおばあちゃんに
友達がいることを初めて知った。
ひいおばあちゃんより年上のおばあちゃんは
平屋の小さい家と
広い畑を持ってる人だった。
家族はいないって
そのおばあちゃんと別れたあとに
ひいおばあちゃんから聞いた。
なんで家族がいないのか聞いたのは
そのおばあちゃんの両手が火傷で
人差し指から小指まで全部
くっついていたから。
家族がいないと
生活できないんじゃないかって
心配になったから聞いた。
あたしのことをひ孫だと紹介すると
すっごいびっくりして、
すっごい可愛がってくれて、
帰りには畑で採れた野菜を
たんまりくれた。
でもあたしはその手をみて怖くて
全然話せなかった。
だから帰りに
優しくしてくれたおばあちゃんのことを
いろいろひいおばあちゃんに聞いたんだ。
家族がいないとご飯つくれなくない?
おはしどうやってもつの?
ほうちょうは?とか聞いた。
なんで家族いないの?
て聞くと
旦那様は兵隊さんになって
子供は自分の腕の中で死んだ
と答えた。
おばあちゃんの手は
子供を空襲から守ろうと抱いて
ひどい火傷をおったんだと。
それでもまだ柔らかい皮膚の子供は
耐えきれず亡くなったんだと。
それを理解するのに時間がかかった。
何年も。
てゆかそんなこと、
今の生活のなかじゃ
想像できないし、考える機会もない。
中学の授業で
ひいおばあちゃんの友達のように
自分の腕の中で子供が死ぬことは
珍しくないことだと聞いてやっと
あのおばあちゃんも
その中の一人なんだと理解した。
あたしは
大きくなった分だけ
それだけ知識も得るし、
想像する世界も広がる。
ひいおばあちゃんの話はそのうち
あたしは怖くなって
聞かないようになった。
ひいおばあちゃんも前のように
歌わなくなった。
そしてこの秋、
久しぶりにひいおばあちゃんと
ゆっくり話すことができて、
もう意識してなかった
ひいおばあちゃんの歌が今になって
聞きたくなった。
忘れちゃいけないことって
たくさんあるんだよね。
おばあちゃんがいて
ひいおばあちゃんがいて
ご先祖さまたちがいるから。
バカ笑いと美容好きはきよみと一緒
下半身太りと便秘はおばあちゃんと一緒
歌が好きなのはひいおばあちゃんと一緒。
ご先祖さまからのDNAを
合わせて今のあたしがいる。
20年前くらいの話。
ひいおばあちゃんが
庭先で仕事してる隣であたしは
秘密基地作りとかやってて。
そこにはいつも
ひいおばいちゃんの歌声があって。
その歌詞が
「万歳」とか「赤い空」とかで。
昔江戸は訛りがきつかったし
幼稚園児のあたしには難しくて
わからなかったんだけど
歌い終わったひいおばあちゃんに
空って青くないの?
どうして赤いの?
ひいおばあちゃんは赤いの知ってるの?
とか聞いてた。
仕事が終わって夕焼け頃になると
今度は自分で手拍子つけて歌ってた。
空が赤いってこのことか。
夕方の歌なんだってずっと思ってた。
いつも同じ歌うたうから
すきなの?
て聞いたら
好きじゃない。みんな手拍子しながら
歌わされた。
それに文字も読めないから
これしか知らない。
て言ってた。
あたしが小学校にあがって
近所を自由に歩きまわれるようになった頃
ひいおばあちゃんが
友達に逢いに行くから一緒にいこうって
誘ってくれた。
ひいおばあちゃんに
友達がいることを初めて知った。
ひいおばあちゃんより年上のおばあちゃんは
平屋の小さい家と
広い畑を持ってる人だった。
家族はいないって
そのおばあちゃんと別れたあとに
ひいおばあちゃんから聞いた。
なんで家族がいないのか聞いたのは
そのおばあちゃんの両手が火傷で
人差し指から小指まで全部
くっついていたから。
家族がいないと
生活できないんじゃないかって
心配になったから聞いた。
あたしのことをひ孫だと紹介すると
すっごいびっくりして、
すっごい可愛がってくれて、
帰りには畑で採れた野菜を
たんまりくれた。
でもあたしはその手をみて怖くて
全然話せなかった。
だから帰りに
優しくしてくれたおばあちゃんのことを
いろいろひいおばあちゃんに聞いたんだ。
家族がいないとご飯つくれなくない?
おはしどうやってもつの?
ほうちょうは?とか聞いた。
なんで家族いないの?
て聞くと
旦那様は兵隊さんになって
子供は自分の腕の中で死んだ
と答えた。
おばあちゃんの手は
子供を空襲から守ろうと抱いて
ひどい火傷をおったんだと。
それでもまだ柔らかい皮膚の子供は
耐えきれず亡くなったんだと。
それを理解するのに時間がかかった。
何年も。
てゆかそんなこと、
今の生活のなかじゃ
想像できないし、考える機会もない。
中学の授業で
ひいおばあちゃんの友達のように
自分の腕の中で子供が死ぬことは
珍しくないことだと聞いてやっと
あのおばあちゃんも
その中の一人なんだと理解した。
あたしは
大きくなった分だけ
それだけ知識も得るし、
想像する世界も広がる。
ひいおばあちゃんの話はそのうち
あたしは怖くなって
聞かないようになった。
ひいおばあちゃんも前のように
歌わなくなった。
そしてこの秋、
久しぶりにひいおばあちゃんと
ゆっくり話すことができて、
もう意識してなかった
ひいおばあちゃんの歌が今になって
聞きたくなった。
忘れちゃいけないことって
たくさんあるんだよね。