ヒデはこっちに遊びに来ると
表参道でお茶することにした。
わたしがすきなところ。
ヒデは歩きながら、小道をはいったところにある
きれいなおうちを見ながら
「こんなところにすむんだろうなぁ」
などといった。
「ふーん」
きっとヒデは住まない。
同じ町なら神田の古書店街や、西荻窪みたいな雑多な学生街の方が好きな人だも。
でもそんなヒデが何でそういうことを言ったのかと思うと
悲しく胸が鳴る。
青山に住めたら、きっとうれしいだろう。
でも
きっと周りの人は私のことをだから彼を選んだと思うだろう。
だから
私は彼を選ばない。
一年たとうとしていてるのに、
わたしの悩みはつづいてた。