たなかさんへ


年末のはなしです。

ゆうくんにいわれた
「すべてはなせ
なんでつきあえないんだ
おれにかくしてることがあるだろう」

それまで私はカレに
こわいからつきあえなぃと
ずっといっていた

ほんとうにこわかった。
ひでの前に付き合ったカレが
ゆうくんに似てたから・・・
顔でなく性格が。

少なくとも、そのときの私にはそう思えた。
今はぜんぜんだけど。

そのひと(←ひでの前カレ)は
最初ちょっと生理的に受け付けなかった。
でもそのひとはすごく一生懸命
つきあってくださいっていいつづけてきた。

外見で判断してはいけないって
おもって、その人といろいろ話たら
意外とイイ奴ジャンと思った。
半年くらいかかったけど、つきあいだした。

かれは大人だったけど
いいひとなんかじゃなかった。

ただ女の人が何を今考え、何をしてもらい
何をすれば一番いいかを本能でしってるひとだった。
こちらが恥ずかしくなるようなことも
あびるような言葉も冷たい言葉も
しつけもいましめもすべてを女の人が自分が知っている以上に
カレはその女の人の本当にのぞむことをしっていた。
わたしの目のかげり、光ひとつで
私のすべてをしっていた。

そばでつきあっているときはよかったけど、
かれが修行に(かれはお坊さんだった)
いった後は、「   」だった。

もう人を待つことは
もう人を信じることはやめようっておもった。

それから時間がすぎて
ひでにあえたんだ。
キズがうすらいで
「かなえてくれるひと」じゃなくていい、
「信じられる人」がいい。って。
おもえるようになったときにあったの。

ひでは心の底から信じてる。今だって信じてる。

自分がこんなことしていてなんだけど
でもたぶんこういうことしてるのは
お坊さんにあってからだ。
まるで幼児虐待を受けた子供が自分の子に
虐待をくりかえすみたぃ。
いけないいけない
人のせいにしちゃ。
お坊さんは関係ない。
私はもともとそういう人間なんだ。

とにかく
ゆうくんが私にむかっていう言葉は
昔のかれをおもいださせたのです。
いえばいうほど
こわくなったのです。

そのことはゆうくんにはいってました。
そのうえで全部いえといわれた。
バカと承知でわたしはいいました。
「つきあってるかれがいる」と。

そのあと数日間
ゆうくんが私にあびせるように
いったことはおぼえてません。
ただ少しおそろしかったのは覚えてます。


わたしがいま手にできるのは、
削るような毎日の上澄み。