その日、朝方、どういうわけか体に“傘”が刺さった夢で目覚めた。不気味な目覚め。
なんだろう。。非常に複雑。
義務だと思い込まないと行けないや。
緊張してるような、してないような。逆に他人事のような。
何か考えているのか、“無”の状態なのか、よくわからないというか。
予約受診ではないので、たぶん待ち時間が相当あるのだろうと思い、単行本を持って来てはみたものの、本を読む気など全くせず。
ただただ“空を見る”
見ていただけだったな。
ほんの数週間前にやり取りした、現在、病気療養中の友も、(職場復帰出来たろうか…)不安だっただろうなぁ…と、ふと。
診察室を目の前に、その時点で前向きな要素が何も無いだけに、究極の事態や真逆の幸運が頭の中をグルグルと巡り、ほんとにもう訳わかんないでいた。
程なくして呼ばれる。
「来た…」
“天と地”の分かれ道に立つ。
実は、この日、生まれて初めて手にした“紹介状”を持っていた。(封緘されている為、何が書かれているのかはわからない)
何ぶん、お陰さまで大病をしたこともないので、この“紹介状”の重みが如何ほどかというと、(誰にも言ってないが)私にとってはめちゃくちゃ重かった。
ドックの検査機関が、まさか“紹介状”を出すなんて思ってもなかったので、重すぎた。
「どうする?」
「ヤバすぎなのか」
「私、死ぬのか?」
「とにかく誰にも迷惑掛けたくない」
生命保険もあるけど、貯金が底を尽きたら、私の命はそこまでなのか。
とか、色々。
ま、結局、そこ(病院)では初めてだから、診察、検査をするしかないんだけど。
『まな板の鯉』手も足も出ない。
人間なんて無力なものだ。
私はいったいどうなるのだろう。。