「social mediaで何か・・」とかの前に。そして、その先に・・・ | PR革命 -PR業界から離れたオトコのアタマの中-

「social mediaで何か・・」とかの前に。そして、その先に・・・

(Public Relationsの文脈でソーシャルメディアを考えていくと、
 こういう話になるんじゃいかな、というお話から始まります。)



ソーシャルメディア(web)でカスタマーサポートをしても、
いくら仲良くなっても、
本来的なサービス・商品がダメだったら意味がないのでは・・・・?

同様に、いくらソーシャルメディア(web)でうまく見せても、
対面したその企業の社員が、自社の愚痴とかを言っていたら?


公式アカウントを運用する人以外の人が、自社のことを貶めるような
発言をしていたら?
会社の文句や愚痴を言ったり、情報の取り扱いが下手だったら・・・?



「炎上しないように」、とか、「その際にどんな対応をするか」、とか
ある意味テクニック論であって、それも本質ではない。


※キャンペーン的にどうこう、というようなことであれば
 このような考え方は関係ないかもしれません、ということで。

 「どうリレーションを築いていこうか」みたいな話をするような時のお話として。




「顧客との関係性を作るためのソーシャルメディアの有効な使い方」とか
「どう活用すればいいのか」なんて
話が出ることは非常に多いけど、その前に、社内とか現場のクオリティを高める
議論を改めてするべきなのでは?


今、そして今後企業に求められるのは、この根幹を議論することであり
改善することではないだろうか。

飲食店のソーシャルメディア公式アカウントは面白くて、良い感じだけど、
実際に行ってみたら、雑なサービスだったり。そもそも、美味しくなかったり。
これじゃ何も意味がない。



すごく時間がかかるし、難しいことだけど、
内側からにじみ出るものを作り上げていくことこそ、これからの企業に
求められていることではないだろうか。



とりあえずわかりやすいからソーシャルメディアというものを挙げてみたけれど、
ソーシャルメディアに限らず、広告でもPRでもSPでも同じ話。

企業理念や表に出ていくものとして、いくら公明正大なものを掲げていても、
働く現場・従業員でそれが実践されていなかったら・・・?



最近、ずっとモヤモヤしていたことの答えが少し見えた気がする。

いろいろな議論が行われているのを見ていたし、聞いたりもしていたけど、
何故かピンとこなかった。

その理由となるのが、こういうことなんじゃないか、と見えてきた気がする。



インナーモチベーションとかそういう言葉ではなくて、もっと、
内側からにじみ出る、志とか使命感とか責任感とか、そういうもの。

で、それが共有されたとき、社員一人ひとりがスポークスパーソンになるし
リクルーターにもなる。
もちろん、経営視点でも組織を見ることができるから、
「自分にできること」「自分がやるべきこと」を意識して働くようになる。



結果、社員一人ひとりのソーシャルメディアアカウントが活きてくるし
リアルな場でも、企業の姿を代弁するようになる。

役割として、PR担当やソーシャルメディア担当がいるかもしれないけれど
あくまでも“役割”になってくる。




今まで、Public Relationsは「外との関係」が重視されがちだけど、
今後求められていくのは、こういった「内側からの形・関係性」なんじゃないだろうか。


人である以上、いろいろな不満や文句もたくさん出てくるし、
人によってサービスのクオリティがバラバラになってしまうことも事実。

でも、この部分をいかに高めていけるか。

働いている社員一人ひとりが喜びや使命感を感じながら日々を過ごし、
切磋琢磨しながら過ごしていけるか。


その形を広めていくことはできないか。




すごく青臭い理想論かもしれないけど、今、考えているのはこういうこと。


今はとにかく力を蓄えて、
10年後、20年後、こういった視点で仕事ができればという風に思ってます。

同じような志・使命感を持った人と一緒に働きながら
この分野で新たな道を作っていくのが、自分にとっての一つの目標なのかな。



あとがき)
イメージ的に、「シュート!」の掛川高校サッカー部、みたいな感じかなぁ。




※追記
某若手マーケターと、この内容についてお好み焼きをつっつきながら
議論しました。その後、彼が以下のようなエントリをアップしています。

「組織における熱伝導と、その2つのポイントとは」
http://marketingdonote.blog20.fc2.com/blog-entry-61.html