おはようございます
今回は少し趣向を変えて
とある男女の物語を
お楽しみいただきたいと思います
それでは、日曜坂田劇場 開幕です__
遡ること数年前、まだ旦那と出会う前
私、セレブマダムはスピルバーグと
サルサダンスで世界の頂点を目指していた
私より2個上のその人は
ブランド物のスーツがよく似合う人だった
あまり口数は多くないけれど
私が泣いている時に、そっと涙を拭ってくれる
その優しい手が好きだった
そんな貴方に見合う女性になりたくて
私はメイクを覚えた
少し高いブティックでワンピースを買った
貴方が綺麗だと言ってくれた
黒髪だけをそのままに、私は生まれ変わった
そんな変わっていく私を見て
貴方はどう思っていたのでしょうね

どれだけ時を重ねても
貴方にとって私は 良き”パートナー”だった
それでも、貴方の傍にいられるなら
肩書きなんてどうでも良かった
貴方の一番の理解者でいられるなら
それで十分だった
でも、そんな日は長くは続かなかった
貴方は私を置いて遠い街に行ってしまった
私達は、呆気なくパートナーを解消した
それなのに、神様は意地悪ですね
私はこの新しい街で、貴方と再会した
ブランド物のスーツに身を包む貴方は
もういなかった
少しくたびれたTシャツを着て
髪を明るく染めた女性の隣で
幸せそうな笑顔を見せる
私の知らない”貴方”がいた
私と彼が知り合いだと知った奥さんは
私と旦那を家に招いてくれた
「また今度2人で遊びに来てよ!
昔の彼の話も聞きたいし♪」
なんて明るく無邪気に話す彼女を見て
「ああ、彼の隣にふさわしいのは私じゃない」
そう思うと何故だか心が痛かった
私は、旦那を愛しているはずなのに。
彼への気持ちは、捨てたはずなのに。
きっと旦那は私のこの気持ちに気づいている
それでも、優しい彼は
知らないふりをしてくれている
そしてスピルバーグもまた、気づいている
今も昔も 貴方に焦がれているという事に。
私が、貴方を忘れたいと願っている事に。
別れ際、貴方はそっと私の頬に触れた

何も言わなくても、私には分かるわ
貴方の言いたいことくらい。
口下手なところは昔から変わっていないのね
言えない貴方の代わりに、私が言ってあげる
「さようなら、愛していたわ」
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お楽しみいただけたでしょうか
お互い想い合っていても
結ばれなかった2人
愛のかたちは人それぞれ
きっとこれが2人にとってのハッピーエンド
なのでしょう





