娘が遠出するので、空港まで見送った帰り道、最寄りの駅前で一休みしようとおしゃれなカフェへ。
そのおしゃれなカフェはエコモードなのでフタのついた紙カップではなく、マグカップを手渡ししてくれるシステム。
しかもこのお店はとても親切なので、カップにコーヒーはなみなみと注がれている。少ないより、多いほうがうれしいに決まっている。だけど…
紙ナプキンをもらい、財布を手にそのマグカップを持って席を探そうと階段を登り始めた所、ロングスカートが突然足に絡みついた。
「ヤバイ」
なみなみコーヒーを財布の手に持ち替え紙ナプキンを財布との間に挟んで安定させ、片手をフリーにしてから、スカートの裾を掴む。
不思議な習慣で、ここで立ち止まるという事ができなかった私は左足を階段の次のステップへと、登り始めた。
その時、
「メリッ」
サンダルのつま先でイヤな気配。
目で確認しなくても、サンダルのつま先部分のソール(いわゆる靴底です)が階段に引っかかり、めくれてしまった事が感じ取れた。
なぜこの場でそんなにはアホな事が起こるんだろう。
恥ずかしすぎる。
決して安いサンダルではなく、むしろちょっとお高め(をファミリーセールで購入したもの)、この夏気に入って履いていたのに(T ^ T)。
サンダルも夏バテか、
と嘆いていても仕方がない。
「とにかく、何とかこの場をやりすごし、席に、席につかなくては!」
その時の私、舞台上でイジメにあった北嶋マヤのような気分。すごい思い上がり。
幸いにも店の構造が半二階だったので階段もあと数段。
何とか登りきり、平常心を保ちつつ、空いている席へ一目散に向かう。油断すると剥がれたソールが、
「パカーン」
と音を立ててしまうので、足はスリスリ。
もはや味のわからなくなったコーヒーを飲み、内容など何も頭に入らない本を読むふりをする私。周りを見回すと、私が座っているのと同じツールの高い椅子があちこちにあり、自然と他人の足元がよく見える。
よく見える。
きっと私のサンダルも周りの人から良く見えてるはず。
ため息しか出ない。
もはや座っていられない私は、仕方なくカフェを出て家路へ。平静を装うにも限度があるわーと弱気な私は、工事中の道路標識を無視して小路を突き進む(のろのろと)。
10mほど進むと道路工事してるおじさん達が炎天下の中作業している。セメントで道路を固めていたのか、丁寧に水を撒いている。その脇を通行人が通り過ぎている。
自然と水を撒く足元に目がいく…💦
そこを通ると、みんなが私も私の足元を見るってコト?
それはないよ。
どうしよう。
道端に潜み、手首にはめていた、髪をまとめるゴムをサンダルにかけてみることにする。ちょっともったいないけど、仕方ない。
「ピュン」
せっかくの試みも希望も一瞬にして砕かれる。
仕方なく、大きな道へもどり、停まっているタクシーへ。でもそれは、お客さんが買い物に行ってるタクシー。残念ながら乗せてもらえない。
もはや感情も薄れた私はその先のコンビニへ。
スリスリ歩きで400円のアロンアルファをつかむとレジへ。
レジにいたのはチャイナ系のお兄さんと、さらにずーっと遠くのアジア圏から来たと思われる目鼻立ちのくっきりとしたお兄さん。
くっきりなお兄さんが流暢な日本語で
「袋に入れますか?」
と聞いてくれた。
「すぐに使うので大丈夫」
というと、親切にハサミでパッケージを開いてくれているではないか。
心がささくれ立っていた私になんて優しいお兄さん。
「ありがとう😭」
マニュアルどおりかもしれないけど、それを実行するのにも優しさがあるから。
その優しさに便乗して、店の片隅で復旧作業させてもらう。
幸いにも、サンダルの底は、アロンアルファにより、直ちに回復できた。良かった。
喜んでレジの前を通りながら、丁寧にお礼を言う。
お兄さんも、嬉しそうに笑顔を見せてくれながら、わたしのサンダルをガン見している。
すごい見てる。
日本の若者ならきっと、そんなには見れない。
君は素直だね。
家に帰って、放心の私は、先日サンプルのプロモーションで戴いてきたジュース、チャパポメロを飲む。酸っぱくてシトラスのさわやかな酸味がした。
疲れた体に染み渡る~😭
