昨日のフジコ・ヘミングさんについて書いたブログ、未だアクセス数0。

 

 誰も通り過ぎても居ないのかなぁ?

 

 まぁいい。

 

 フジコさんについて書いた人が多ければ、

「フジコ・ヘミング」と言う名前を使った数として

AIかなんかにカウントされるから、微々たる影響くらいは残せるだろう。

 

 まだ思い出すと泣いてしまう。ポロリと涙が流れる。

何でだろう?と思うと、極々わずかながらも交流があり、

その事にとても心救われたと今でも思うからだ。

人間の命には限りがあり、ワガママだと知りつつやっぱり生きていて欲しかったと

思ってしまう。

 

 

 ここ数年の間、私自身の同居猫や同居家族が旅立って、

私はリアルな死を改めて知った。

それから死に対しての感性が変わって敏感になった。

 

 亡くなった家族とはとぉっっても仲が悪かったんだけど、

それでも割とずっと一緒だったから、いるしかなかったんだけど、

何て言うか…ね。

それに愛猫が旅立った時は、「自分の心の死」みたいに生きてるのが辛かった。

だからこう言うもんなんだって言う臨場感を前より知ってしまった。

自分にもいずれそれが来るんだって前より怖くもなり、

どんな大事な人もいつかはそうなるって思うと、やっぱり辛く重たかった。

 

 けどあちらは天国。

成仏さえしてくれれば、きっと幸せにしてると思う。

フジコさんは最後膵臓ガンだったらしいけど、

公表された事が本当なら自分で知っていたのは2ヶ月に満たない間。

苦しむ時間も少なかっただろう。

 

 そしてあれだけ愛の強い人だったから、

神様も優しく旅立たせてくれたって信じてる。

 

 

 でもねー、1つすっごい不満がある。

フジコさんの事を「単なるうまい事流行に乗っただけで本当は上手じゃない」

って言ってる人!それは違う!!!

このタイミングでわざわざネットに書くあなたの心の醜さよ。

そりゃ好みはあるさ。けどさ、好みの問題に過ぎない。

 

 確かに彼女の人生は壮絶過ぎた。

だけど私がフジコさんを見つけた頃、

私は音楽の音色に自分でも嫌になる程神経質だった。

音色の方に耳が行ったと思うと大体はすぐ体が拒絶することに悩んでいた。

それを乗り越えて私に受け入れさせたんだから、

私にはやっぱり凄い人で間違いない。

 

 そして「色々人生ご苦労された事」とは関係ない”技術力”。

打鍵のしっかりした強さ、安定感。それに感動した。

 

 しかしそれは彼女の経験から醸し出された”人間性”が

そう弾かせているのでもあった。

 

 実際演奏を聴けば、繊細だけどおおらかで、

技術もしっかりしている中で包容力を保っている。

でも67歳で急に脚光浴びたんだから、心の準備も上手く出来なかっただろうし慣れてなかったんだとも思う。

緊張してミスタッチしたって良いじゃない?

本人だって相当練習してミスってるのであって、

「ミスしても良いでしょ?」って完全に開き直ってる訳じゃない。

ミスすればプロなんだから自分を恥ずかしく思うに決まってる。

 これは自分の為だけに言ってるのではなく、

ミスタッチしない事が演奏の全てではないと音楽をする全員に言ってる事であって、別にミスに責任を感じてない訳ではない。

もし仮にそうとしたらCDなどにミスしてる演奏も入ってるはずだ。

「あれは、あれで良かったの!!」って無理やり入れたりもしてだろう。

でもCDでミスタッチが目立つ曲は今の所1つも聞いたことが無い。

 

 彼女はただ、たまたまそれっぽいから(悲劇のピアニスト)

有名になったのではない。そんなんじゃない。

確かにそこを見て好きになった人も沢山いるだろうけど、それはそれで良い。

それでも経験・人間性・技術は演奏上切り離せないって分かる人にも、

ちゃんと彼女は愛されている。

 

 運もそうだろう。

彼女は高齢者になってから、とうとう日の目を浴びた。

自分の番が来るまでどんなに辛かっただろうか。

けど彼女は最終的にちゃんと運をつかみ、24年程の演奏活動で光を浴びてから

天へ旅経ち、今後も愛される存在となった。

運もちゃんと味方した。本物である証拠。

 

 フジコさんを悪く言う、皮肉る人達、嫌いです。

 

 ついでに私、辻井君も好きだけど、辻井君も目が見えなくて苦労してるから

好きって訳じゃないんだよね。

フジコさんを若くした感じの演奏で、タッチが少し似ているのかな。

やっぱり力強く弾けて、かつ優しい演奏が好きなので、

彼は良いと思う。

フジコさんと違う若々しさも、新緑が見えるようで好きだったりする。

 

 彼も人生経験から得た色々な想いが演奏に出ているんだろうけど、

「目が見えない人が、こんな立派に弾いて凄い!」だけで

好きって言ってる訳じゃないので。

しかしピアノに疎い人で、例えば目を患ってる人が辻井君のファンだとしても

それはそれで良いじゃんって思う。

その人からしたら、辻井君の代わりはいないのだから。

それくらい存在が救いなんだから。

でも辻井君の技術は確実なもので、プロとして馬鹿にできないレベルなのも確かだ。

 

 悪口を言うのは、音楽鑑賞能力が低い人なのか、

心の無い技術しか聞かないロボット演奏を愛する人なのか…。

 

 たまたま好みじゃないだけと言うなら、まだ分かるけど。

このタイミングでネットに書くってね…心の貧しい人よ、お気の毒です。

 

 

 かなりムッとしたので、ここに私の言い分を書いてみました。