JFL前期第13節 松本山雅FC×横河武蔵野FC
2011/11/3 13:00KO
【得点】
山雅 片山真人
武蔵野 小林陽介
武蔵野 関野達也
山雅 片山真人
《試合経過》
http://www.shinmai.co.jp/soccer/2011/11/post-272.html
《試合感想》
基本的に内容が伴わないと(長期的な)結果はついてこないと思ってるんですが、さすがに今の松本山雅FCに大事なのは目の前の結果だと思ってるので、そういう意味ではあの内容で勝点1も取れたのはかなり良かったのかなと思っています。
にしても、この日の山雅は攻守に酷かったですね。
まず攻撃面。
全体的に相変わらず連動性がない攻撃で見てて苦笑してしまいました。
前線の選手に動きがないしあってもそれぞれが単発で動いてしまうためコンビネーションで崩す動きが見られなかったなと。
基本的にある選手が3秒前にいた場所って言うのは、その3秒後にはスペースとなってるんだから他の選手がそこを使えばいいのに使えていない。
更に言えばそのスペースを使う選手が後ろからボールホルダーを追い越すようにスペースへ入ってくれば、フリーで受けられることが多い訳でシンプルではあるけどかなり有効なはずなんですがね。
と言うか、こんな当たり前の事を植えつけられないで、「パスサッカー」を掲げてる事自体が凄いことだと感じてしまいます。
逆に言えば、それが出来ていたのが武蔵野だったように感じました。
(当たり前のことだから実際は凄いことでもなんでもないんですが・・・)
例えば、小林選手と関野選手の2トップが同時に裏へ抜ける動きを見せる、そうすると必然的に対応しないといけない山雅DFは一瞬引っ張られCBとボランチの間にスペースを与えるって言うね。
で、その作られたスペースは主にSHを担っていた高松選手がスッと入ってきて使っていました。
もちろん武蔵野が連動したっていう部分では良かったと思うけど、一方でそういう位置で高松選手がフリーになってしまっていたのには、それ以上に山雅の守備面での甘さがあったのかなと感じました。
一番の甘さはやっぱりそういう場面でフリーで入ってくる選手(この場合は高松選手)を追う選手がいなかったことかと。
フィールドに立ってみないと分からないけど、少なくとも外から見る限りはマークの受け渡しが上手くいってないよに見えました。
ボランチの須藤選手や北村選手の視界に入らないところに入られてそこにパスが出る。
そこで予測が出来てないから慌てて対応して後手になり、そこからのマークがずれていくって言うのがこの日の山雅守備陣のイメージだったのかなと感じています。
最近の山雅には攻守に組織と言うか約束事がほとんどないイメージで、結局この日もそのイメージは払拭できませんでした。
ただそんな酷い印象の試合だったけど、改めていいなと思った部分もなかった訳ではありません。
それは各地で言い尽くされてることだけど終盤10分のパワープレイです。
皮肉でもなんでもなくあの10分の攻撃は山雅全選手がイメージを共有できていた様に感じました。
「飯田選手がファーサイドにポジションを取る」⇒「角度をつけて飯田選手めがけて放り込む」⇒「飯田選手が競り勝ちセカンドボールが落ちる位置に走りこむ」
この部分に関しては本当に連動できていて得点の雰囲気がしましたね。
山雅はJFL内では個が強いから、分かっていても止められないミスマッチと言うのはピッチ上のどこかで作れるはず。
そしてそれは主に木島兄弟の1対1と飯田選手の高さだと思っています。
しかし木島兄弟の1対1に関しては危険だとは思うけど人数を掛けて粘り強く対応出来ればやれない事はない。
一方、飯田選手の高さは真に「分かっていても止められない」武器なのかなと。
本来「分からせない攻撃」が得点の近道だと思うけど、残念ながら山雅にそれはほとんど期待出来ないんですよね。
それならせっかく持ってる「分かっていても止められない」武器を前面に押し出して勝負すればいいじゃないかと言うのが自分の考えです。
終盤に劇的な得点が多く「山雅劇場」とか言われてるのって山雅がタフなんじゃなくて、単純に「飯田選手が前線にいることの脅威」と「選手が攻撃のイメージを共有できてる」ことによるものなのかなともね。(最近試合見ていないけど)
実現の可能性は低そうだけど個人的には今から変にパスサッカー(的な何か)を突き詰めていくより、試合開始から飯田選手をFWに置いて放り込みサッカーをした方がイメージを共有できてるし勝利に近い気がすると言うのが本音です。
そんな感想。
この日は酷い内容ながら勝点1をとった訳で、残り試合はこの日の様に「キツイながらも勝点を重ねたい」試合が多くなっていくのかなと強く感じました。
と言うか、少なくとも快勝ってほとんど見られないのではと思っています。
そんな中でも粘り強くいかに勝点を拾っていけるかでしょうね。
シーズン終盤になってきたのにも関わらずやりたいサッカーが見えてこないキツイ状況ではあると思うけど、なんとか勝点を重ねていって欲しいものです
《気になった選手》
松本山雅FC
FW 片山真人
FWで出場。
この日は先制点とATの同点ゴールと2得点の活躍。
ただもっと上手くボールを引き出して前線でタメが作れるようになればチームとして楽になるのかなとは感じました。
それでもこういう厳しい試合でゴールできるのは頼りになるのかなと感じています。
これからも熱いゴールを決めて欲しいものです。
横河武蔵野FC
MF 高松健太郎
SHで出場。
ポジションに縛られずいやらしいポジションに顔を出すプレイが印象的でした。
もともと足元が上手い選手だと思うので、危険な位置でボール受ければ目立つのも必然ですよね。
ゴール付近で上手さ以上に怖さが出てくれば、より魅力的な選手なのかなと感じました。
FW 小林陽介
FWで出場。
先制点もさることながら細かく動きなおしてチームのために走り回るプレイが印象的でした。
スペースを作り使う動きや献身的なDFは地味ながら効いていましたね。
改めて選手としての魅力を感じたものです。
《試合以外雑感》
・久しぶりのアルウィンは天気が良く快適だった。
・オトメコーポレーションのパフォーマンスは良かった。
・ブルースリー作戦も良かった。
・フロントから「俺達カジュアルなんだぜ!」って言うのが伝わっててうけた。
・アルウィンの雰囲気が良かった。
・プレイひとつひとつへのリアクションが大きくて好印象。
・Jクラブとかだと歌うことに夢中になりすぎて良いプレイでも沸かず「試合見てないでしょ?」みたいな事少なくないですからね。
・試合後山雅ゴール裏に挨拶に来た小林陽介選手は粋だと思った。