TM 山梨学院大学×松本山雅FC | CZOブログ

TM 山梨学院大学×松本山雅FC

2011/2/26  11:00KO


山梨学院大学 1-8 松本山雅FC

【得点】

山雅 木島良輔

山雅 木島徹也

山雅 木島良輔

山雅 木島徹也

山雅 木島良輔

山雅 弦巻健人

山梨学院 唐澤大夢

山雅 木村勝太

山雅 木村勝太



《試合経過》

序盤からペースを握った松本山雅が木島兄弟の爆発により山梨学院大学を下した。



《試合感想》

物見遊山で山梨県へ行ってきました。

いかんせん力の差が出てしまいましたね。


山梨学院大学は昨年東京都2部を制して今年から東京都1部に参戦するチーム。

附属高校も昨年の選手権で優勝を果たしたし、第二の流通経済大学かの様に関東の片田舎から一気に力をつけてくるのではないかと個人的には注目しています。

そんな感じだったのである種いいタイミングで見れて良かったですね。

システムは4-4-2だったかな?

前の4枚がとにかく流動的にポジションチェンジを繰り返していたのが印象的でした。

それぞれ個の力に長けていたと感じたし、1,2年生を中心にして東京都1部まで上がってきたチームだなと感じたものです。

ただスコア的には差がついてしまいましたね。

そうなってしまった要因は「頑張りすぎた」ことだったのかなと個人的には見ています。

前線からアグレッシブにチェイシングをかけて外され、その結果弦巻選手のところで自由を与えてしまい決定機を作られると言うのが失点の大半だった様に感じました。

大学生らしい健やかさだったとは思うけど、もう少し山雅をリスペクトしてしっかり引いていたらもう少し結果は落ち着いたものになった気がします。

とは言え、山梨学院大的にもこの時期は戦い方を定める時期なので、ああいうやりたいサッカーを貫いたのはいいと思いますが。



一方の山雅。

まぁあんなものなんじゃないですかね?

キャンプ前の横浜FC戦で見て以来だったんだけど、中盤をBOX型からダイヤモンド型に変更していたのが特徴的だったと思います。

そしてその中盤のダイヤモンドを自分的に「ボランチ」にカテゴライズしている選手で固めていたのも興味深かったですね。

とりあえずそのシステムの是非については相手との力差があったからなんとも言えないという事で感想は控えさせてもらうとして、なんとなく意図は見えたのかなと。


中盤にボール扱いに長ける4選手を配置したと言うのはおそらくボールをポゼッションして試合を優位に進める狙いるんでしょう。

ただこの試合では弦巻選手のパスにより一発で裏が取れてしまっていたので、そのコンビネーションで崩す場面はあまり見られませんでした。


逆に言えば、スピーディな攻撃が多く見れたのは良かったと思いますがね。

FWにシンプルに蹴って攻めきったり、SBがアグレッシブに大外で引き出しフィニッシュにいくなど、昨季以上に前に出てくる相手に対しては強みを出せるのではないかと感じたものです。

一方で不安と言うか未知数なのが、昨シーズンまでの課題となる部分にあたる(と思う)しっかりとブロックを作って引いた相手に対してどのように点を奪うかかなと。

この試合でそれをやる必要がほとんどなかっただけに、どれだけやれるのか読めてないのは個人的には不安だったりします。

奇しくも開幕2連戦が守備に定評のあるソニー仙台・ホンダロック戦だしね。


また一方で先に点を取られた場合にどのようなカードの使い方をするのかって言うのも気になるところです。

個人的には引いた相手に対しては早い時間に塩沢選手を入れて高さで勝負するのがベストだと思ってるんですが、今のところスピード系のジョーカーとなるであろう今井選手・久富選手をどう使っていくのかが気になるんですよね。

そもそもこの日見せたダイヤモンド型ではスピード系の彼らが生きるポジションはないと思ってるし、仮にダイヤモンドのサイドの選手と変わって彼らを投入すると想定しても点を取る期待値と同じくらいにバランスを崩してやられるリスクを伴ってしまう気がします。

TMではスタメン組とそれ以外で分けて出場してるけど、そろそろ本番を想定した組み合わせも考慮して欲しいなと感じました。


そんな感想。

今年の特徴としては力のある選手が数名加わったことで、主力組とそれ以外で力の差が開いてしまった事が挙げられる気がしています。

なので、TMでは全体的な結果ではなく主力組がどこで出たかを考慮して判断する必要があるなと。

そういう意味では主力組で6-0としたこの試合は出来が良かったんだと思います。

ただその一方でただでさえ力の差があるのに、代えの利きいにくいメンバーチョイスをしているなとも。

例えばSBは攻撃性が求められるだけに玉林選手の次が考えにくい。

中盤もボランチの選手を並べたばかりに人数が多いはずのポジションなのにいっきにサブで入れる選手が限れられてしまった気がします。

またこのシステムのキーマンになるであろうトップ下の弦巻選手の代役が思いつかないのも気になるところですよね。

そう考えるとキーマンに負傷者が出たらいっきに崩れてしまうリスクを負ってしまってるのかなと。

いやいやネガティブに考えると怖いものです。


とは言え開幕まであと2週間、いい準備をして欲しいものです。



《気になった選手》

山梨学院大学

FW 牛奥徹

FWで出場。

運動量豊富でしなやかな動きをするFWだなと。

前を向いて仕掛けたり確実に時間を作ったりと総合力の高さを感じました。

昨年は甲府の特別指定に選ばれていたし今後の活躍に期待したいと思います。


松本山雅FC

MF 弦巻健人

トップ下で出場。

この日のプレッシャーを考えたらあのくらいパスで切り裂けるのは当然だと思っています。

自分の中でそのパス以上に印象的だったのがゴール前への顔を出す頻度の多さでしたね。

結果的には直接FKのゴールのみに終わったけど、多くのゴールシーン・シュートシーンにおいてPA内の深い位置へ無駄走りをしていたのが非常に好印象として残っています。

仮にスルーパスだけの選手なら今の時代は守備を磨いてボランチで生きてくべきだと自分は考えています。

ただこの日の弦巻選手はアグレッシブにゴール前に侵入する自分の思い描くトップ下としてのプレイを見せてくれました。

ポジション的なものもあるのかもしれないけど、プレイが変わった気はしましたね。

新体制発表会で「10得点10アシスト」を掲げていましたが、この日のプレイを見れば十分に期待できると思います。

システムが流動的なのでどうなるか分からないけど、今年は弦巻選手がブレイクする年になる気がしたものです。


FW 木島良輔

FWで出場。

これまでTMで得点が少なかったので気になっていたんですが杞憂だったみたいですね。

抜群の運動量とボールを引き出す上手さで攻撃の切り込み役を担っていたと思います。

またボールを受けてからスピードを落とさずにゴールに向かう(味方を使うのも含めて)プレイは昨年まで山雅にあまり見られなかったものだと思うし、今後に期待を抱かせてくれました。

やっぱりサイドで動きを限定してしまうより、2トップでその馬力をいかんなく発揮してる方が印象がいいですね。

活躍に期待したいと思います。