松本山雅FCサポーターミーティング雑感①(下部組織について) | CZOブログ

松本山雅FCサポーターミーティング雑感①(下部組織について)

1/30に行われた松本山雅FCのサポーターミーティングと言うものに物見遊山に行ってきました。


大月社長・加藤GMがそれぞれ話をした後に質疑応答があったんだけど、そこで2つほど気になった質問があったのでそれについて。

その2つの質問と言うのが「下部組織の育成プラン」と「吉澤監督の続投」についてだったんだけど、それぞれについて2回に分けて雑感を書いていきたいなと思います。

(多少)



そんな訳で、まず1つ目の「下部組織の育成プラン」についての雑感。

※メモとかとってないので多少脚色が混じってる場合がありますのでご容赦下さい。


Q「今後の下部組織のプランについて教えて下さい。」


A「トップチームが魅力的になることが優先される。また下部組織を整備するには同時にクラブハウス・専用グラウンドの整備が必要になってくる。この度招いた柴田峡コーチは育成で成果を残した方だし本間GKコーチもヴェルディユースと言うユース年代ではトップレヴェルでプレイしていたので彼らの力を借りてジュニアユースから整備していきたい。」


たしかこんな様な内容だったと思います。



まぁ納得できるところもあるしそうでないところもありましたね。


まず納得できるところについて。

それは「クラブハウス・専用グラウンドの整備の必要性」と「柴田峡コーチと本間GKコーチの力を借りる」点。

逆に納得できない点は「トップチームが魅力的になることの重要性」と「U-18の強化プランについて語られなかった」点。


向上心のある中高生がチームを選ぶ上で最も重要視することは「どこのチームが一番自分を成長させることが出来るか?」だと思うんですよね。


だからグラウンド等の施設面や指導者は非常に重要だと考えます。

ジュニアユース年代だとほとんどのクラブがどこかの中学のグラウンドでの夜練習が主なはず。

そんな中「松本山雅FCのジュニアユースは芝で出来ますよ。」となれば、それだけで有利に違いありません。

また柴田コーチが本格的に指導するようになるなら元ヴェルディユース・元FC東京U-18監督と言う肩書きも、長野県では力を発揮するのではないでしょうか?

そういう他クラブとの違いを示せれば選手は自ずと集めることが出来るのではないかとね。



ただ「トップチームが魅力的になることが優先される」と言うのは違うのかなと。

いや長期的に見ればそうなんだろうけど、やっぱり今の時点で優先すべきなのは各カテゴリーのチームをその世代の中において魅力的にすることなんじゃないかと思う訳です。

例えば群馬県を例に挙げてみましょう。

群馬県で最もポピュラーなクラブはザスパ草津だと思います。

地元の選手も多いし現在プロで活躍してる地元出身選手でも「ゆくゆくは地元・ザスパでプレイしたい」と思ってる人も少なからずいるでしょうね。

じゃそんな県内屈指のクラブでもあるザスパ草津の下部組織にいい選手が集まってるかと言えば必ずしもそうではないかと。

U-18年代で言えば前橋育英や前橋商業の方がいい選手が揃ってるはずです。

なぜなら前橋育英や前橋商業の方が「自分を成長させることが出来る」と思われてるから。

結局はトップチームのネームバリューなんかよりその時点でのチームの魅力が優先される訳です。


それと共にU-18カテゴリーについても。

(この部分について加藤GMにもっと深く聞いて欲しかった)

ここに属してる人(もしくは関係者)も見てるかもしれないけど、現在の山雅の下部組織の最大の欠点だと個人的には思っています。

いかんせん今のままだとしたらプロクラブの下部組織としてどうなんですかね?

練習は週2回でリーグ戦にも所属してない現状(リーグ戦に所属しないとプリンスリーグに参戦できません)な訳ですが、正直言って強化のスタートラインにすら立っていない印象を持ってしまっています。

仮に自分が将来松本山雅FCの選手になりたいと強く思ってた中学3年生だとしても絶対に入りませんね。

なぜなら「自分を成長させることが出来る」と思えないからです。


それならどうしたらいいのかと言う話ですよね?

いくつかあると思うけど、まずは環境を整えることだと思います。

ハード面はすぐには整えられないかもしれないけど、まずは求心力のある指導者を据えることでしょうね。

そして練習回数を部活動並みにまで増やす。(週4日+週末TMのような感じ)

やっぱり指導者は非常に重要かと。

近年流通経済大学柏高校が急速に力をつけていますが、それも習志野高校で名将と言われた本田裕一郎監督を引き抜いたことからスタートしていますしね。

幸いにも現在山雅のGMを務める加藤氏は育成年代でも屈指の強豪であるヴェルディ出身なので、育成年代の指導者に関するコネクションは強いはず。

トップチームに柴田コーチを招聘するだけに留まらず、ぜひとも各カテゴリーに素晴らしい指導者を揃えていって欲しいなと思うわけです。

いつまで山雅に携わっていくのかは分からないけど、個人的には加藤GMが山雅に携わった証として育成の種は蒔く役割を期待したいですね。

3部に別れてる長野県からプリンスリーグ(=県内トップレベル)に参入するには参入すらしてない今からだと最短で3年間掛かります。

案外時間が掛かるのを考えるといつまでも放置していいカテゴリーではないはず。

最初は選手獲得の流れ等で苦労するかもしれないけど、U-15年代は一応県内では上の方のレベルらしいので環境を整えれば彼らにそのまま昇格してもらうことも可能なのかなと。

出来るだけ早い強化に期待したいですね。



と、自分のイメージはこんな感じ。

現場をちゃんと見たことないので机上の空論なのかもしれません。


ただ自分は長い目で見た時に山雅は下部組織から育成する方が理想的だと思うんですよ。

いくら育成環境を整えてもサッカー後進県の長野県からじゃトップ選手を輩出する程まで上手く機能しないと言う意見もあるかもしれないけど自分はそうは思いません。

環境があれば選手は育つはずだと。

例えば元々サッカー後進県と言われていた新潟県を例にとってみると、アルビレックス新潟の下部組織が機能するまでは多くの選手が県外の強豪高校経由でプロになっていますが、近年ユースが力をつけはじめてからはコンスタントに県内出身選手を自前のユースからプロへと輩出しています。(参照:wkipedia


この様に新潟県で出来るなら長野県も出来るのではないかなと思う訳です。

幸いにも長野県には多くのジュニアユースがあり中学生年代では決してレベルは低くないと思っています。

毎年一定数の中学生が県外の強豪に引っ張られてることからもそれは言えるでしょう。(参照:CZOブログ

彼らを県外に流出させることなく県内でプロまで行く道を作ればいい話なんですよね。

保護者も選手も負担を考えたら行きたくて県外に行ってる訳ではないと思うんですよ。

同じレベルが県内にあればそっちの方がいいはず。

そしてその存在に松本山雅FCU-18がなればいい。


自分の中で「国見・桜島理論」と言うのがあります。

その理論とは小さな町でも環境さえあれば多くの一流選手を輩出できると言うもの。

(参照:国見町(長崎県) /鹿児島県立桜島中学校

人口比で言ったら国見町(現雲仙市)や桜島でこれだけの選手が輩出できてるのだから、環境があれば松本市でも多くのトップクラスの選手が輩出できるはずだと思う訳です。


近年ユースが成長してるところで言えば、新潟ユースからは酒井高徳選手がA代表に選出され、甲府ユースからは堀米勇輝選手がU-17代表の主力としてU-17W杯へ挑みました。

松本山雅FCの下部組織からも早くトップチームへ、また世界へと飛び立つ選手が現れて欲しいものです。