JFL後期第13節 松本山雅FC×佐川印刷SC
2010/10/31 14:00KO
松本山雅FC 0-1 佐川印刷SC
【得点】
佐川印刷 O.G
《試合経過》
後ほど?
《試合感想》
前節の山雅は「Hondaの倒し方」を完璧な形で実践したけど、この日は逆に佐川印刷に「山雅の倒し方」を上手く実践されたなと。
正直試合前から今回の相手・佐川印刷SCは山雅にとって非常に組みにくい相手だと思っていました。
それは最重要試合とも言える町田戦の前で気が緩むとか言ったメンタル的な類のものではなくて、純粋にサッカーのスタイルが守備をしっかりとするチームで速攻を武器にしてる山雅としては攻め手を見出せにくいかなと感じていたからです。
そしてその予感は不幸にも的中しました。
佐川印刷のシステムは4-2-3-1。
上田高校出身の塩沢選手を頂点に櫛引選手・平井選手・大槻選手の推進力のある3選手が流動的にボールへ絡むイメージだったと思います。
またSBやボランチの選手が攻撃に対しアグレッシブでなく守備のバランスをなかなか崩さないのも印象的でしたね。
だから山雅は奪っても攻めるスペースがなくペースダウンさせられる。
そうしてる間に素早くブロックを作られより突破できなくなるって言うね。
この日の佐川印刷はまるで普段の山雅を見ているようなサッカーを展開していました。
こうやってきっちり守られると山雅としてはキツイですよね。
引かれた相手に対する山雅の攻撃のアイディアはある方ではないと思うけど、例えあったとしてもJFLのしっかりしたチームが守った場合それを攻略するのは非常にキツかったと思います。
それは今年の天皇杯でソニー仙台がJクラブを苦しめていたことからも分かると思いますし。
そんな中で後半開始早々に失点する訳ですが、まぁしょうがないとは言えもったいなさも少々。
山雅の右サイドに長いパスを入れられそこを起点に失点した訳ですが、あのパスの時点でラインコントロールにミスがあったのが残念でした。
パスが出る直前まで結果的にクロスを上げた選手に飯田選手はついてたんですが、出る瞬間にマークを外れてオフサイドをとりにいってました。
が、飯田選手と並んでいた須藤選手と鐡戸選手がついていけず残ってしまい(逆に言えば飯田選手が一人で上げてしまい)結果的にフリーで受けられてしまった訳です。
まぁこの試合でやられたのは残念だとは思いますがラインコントロールをシーズン通して完璧にやるって言うのははっきり言って不可能でしょう。
と言うか、飯田選手加入後ここまで目立ってやられてないだけでも賞賛に値すると思ってますし。
欲を言えばどうせラインコントロールミスするなら大勝してる試合で出て欲しかったとは思いますが、Honda戦の0-0の段階で出なかったのはまだ不幸中の幸いだったかなとも思います。
あくまでもポジティブに考えればですが。
ただ個人的に収穫だったのは終盤のパワープレイが思ってたより怖さが出せていた点。
シーズン序盤の山雅はパワープレイをしても意図がいまいち不明確で怖さがなかったけど、この日はサイドの深めの位置から中の人数を揃った状態で人を狙って上げられていたからゴールの雰囲気も十分にしたし結果ゴールを奪えなかったとは言え今後に繋がるものだったと思います。
出来れば飯田選手をもっと早い時間で上げられていたらもっとチャンスは増えたのかなとも思うけど、現実的に空中戦に強い中筋選手を残して飯田選手を前線に上げるのは0-1の段階ではリスク高かっただろうしあんなものだったのかなと。
ちなみに個人的には山崎選手がベンチに入ればパワープレイ要因として面白かった気がしてます。
と言うか、前節の琉球戦をスカウティングしてるならこういうシチュエーションも十分に想定できただろうしスペースがない中でゴールを奪うために山崎選手みたいな選択肢を用意してても良かったのかなとは思ってますよね。
0-1のこの展開で終盤これまで出番の少なかった山崎選手を投入し彼のヘディングを起点に同点にするなんて事になったら、佐川印刷のこと研究したんだなと感じられるし監督として本当に格好良かったですよね。
そんな感想。
たらればはともかくここで落としたのは4位以内を狙う上で非常に残念だったと思います。
ただ負けたのが前節でなくて今節だったのはまだ良かったのかなと。
前節だったら9差になってアウトだったしライバルチームがこけた今節は数字的にそこまで離されてないのでメンタル的にも気持ちを繋げられるし。
とにもかくにもあと4戦勝つことでしょう。
次は来週の町田ゼルビア戦。
厳しい相手だとは思うけど佐川印刷よりはスタイル的に勝ちやすい相手かなと思っています。
こういう目の前の試合をきっちり勝っていくしかない訳ですし前期1-6の借りを返してやりたいですね。
ちなみに今節の最大の収穫はHondaも栃木に勝ち点を落とす事があると言うのが分かったことではないでしょうか?
まぁ勝っていけば他のチームも残り4試合のどこかで勝ち点を落としてくれるでしょう。
「勝っていけば」ですが。
《気になった選手》
松本山雅FC
DF 飯田真輝
まず自分がベタ惚れした圧倒的に打点の高いヘディングを持った大学時代の飯田選手が見れたのは嬉しかったなと。
これまでもヘディングの強さは見せてきたけど、山雅に来てからここまで存分に強さを発揮出来たのって初めてだったんじゃないでしょうか?
また前線に上がるとヘディングの強さが落ちるCBが少なからずいる中でも、変わらずヘディングが強くいられるのは素晴らしい武器だなと感じました。
これからもその高さを存分に生かして活躍して言って欲しいものです。
佐川印刷SC
MF 大槻紘士
小回りの効いた素晴らしいアタッカーでしたね。
長いボールで攻める佐川印刷の中で攻撃に変化をつけられる選手と言う印象。
若くからJリーグの舞台に抜擢されたのも分かった気がしました。