吉澤英生氏、全社総括を読んで
http://alwin.org/modules/news/article.php?storyid=938
別にタイムリーさもなくなってしまってはいるけど、とりあえず触れておこうかなと。
まとめると天皇杯・湘南戦での疲労が抜けきらずに全社に突入してしまいメンバーのやりくりをしきれなかったのが全社の敗因でした、って感じの内容でしたね。
一部では「湘南戦で頑張り過ぎて全社で力が出し切れませんでした、では本末転倒だろ!」みたいに湘南戦敗因説に関しては賛否両論あるみたいだけど、個人的にはあの監督のコメントは結構好きです。
なんて言うか、吉澤英生氏の人柄が滲み出てるなぁとね。
とにかく真面目で不器用な人柄。
結果が出ない時も試合前後には欠かさずサポーターの元に挨拶に来る監督がどこにいましょうか?
あの姿勢は本当に素晴らしいなぁと思ってます。
そして今シーズンの後半は結果も伴ってきたし、それこそ彼は松本山雅FCが誇る監督になってきましたよね。
で、彼の全社総括。
客観的に読めば「全社と言う大会の厳しさを現場の立場から語ったドキュメンタリー的文章」な感じも否めません。
松本山雅に限らず程度の差こそあれどのチームにとっても本当に厳しい5連戦だったんだなぁと言うのがヒシヒシと伝わってきます。
また一方で松本山雅ファンの目線で読むなら、1週間前の湘南戦の疲労に言及してるからこそ話に説得力があるし納得出来るなぁと感じる訳です。
それを言ったら叩かれそうなもんなのをあえて言ってるんですから、言い訳とかじゃなく相当に効いてたんじゃないかなぁとね。
逆に湘南戦に触れず「力が足りなかった」なんて言われた方がウソ臭いし消化不良な感じが残ったでしょう。
ただ矛盾する様だけど湘南戦の疲労が敗因ってのは違うのかなぁとも思ってたり。
初戦をメンバー落として戦えた時点で、そのあたりの有利不利ってのはなんだかんだで相殺されてるんじゃないないかなぁと思う訳です。
そういう意味では、やっぱり勝ち上がる為の「何か」が足りなかったって事になるんでしょうね。
と、そんな事を思った訳ですが、やっぱりあぁ書かれると「湘南戦への挑み方は失敗だったのか?」と言う点に言及しない訳にはいきません。
これこそ賛否両論でしょう。
個人的なスタンスとしてはあのやり方を支持します。
と言うのも、仮にあの試合にベストメンバーだと感じられないメンバーで挑んでいたら、それはJクラブとの試合と言う事で勇んで平塚まで足を運んだファンへの大きな冒涜だったでしょう。
多くのファンはJクラブに地域リーグ所属の我が町のクラブが一泡吹かせるのを夢見て足を運んでたはずです。
そして現実にそれをやってのけました。
あの興奮。
松本と言う町に対する誇らしい気持ち。
あの感覚は下部リーグの今だからこそ味わえる感覚だと思います。
カテゴリーが上がれば上がるほど下克上の快感は忘れられてくでしょう。
今年は残念ながら不本意なシーズンとなったけど、10数年後松本山雅FCがJ1で闘う様になった時「2008年シーズンはどんな年だったか?」と言う話をしたら間違いなく「JFLには行けなかったけど、天皇杯で湘南ベルマーレに勝った年だよね。」となるはずです。
絶対にこの天皇杯の勝利は松本山雅FCの歴史の大きな1ページとなります。
そしてまた上の話に戻りますが、湘南ベルマーレ→ヴィッセル神戸→大分トリニータ……ってなったら最高ですよね。
11月2日、ヴィッセル神戸に一泡吹かせてくれないかなぁ。
…って文章を水曜日には書き上げる予定が結局今日に。
タイムリーさのかけらもなくなってしまったけど、一度乗った船なんでまぁよしとしましょう。