花の人生
"花を買うことは、お金の余裕ではなく、心の余裕"
どこかのおばあちゃんが言った言葉。
今日は帰り際に、花屋さんに寄って来た。
数え切れない程の色鮮やかな、そしてたくさんの種類の花たちが、
"私が一番キレイでしょう?私を買って!"
と、言わんばかりに、全員が私に猛アピール。
バラ、リリィー、ガーベラ、アジサイ…
その中で、今日私が迷わず選んだのは、このレディー。
クチナシ。
説明書きには、
"今年も、あのおじいちゃんたちから届きました。
3人あわせて230歳を超える、伊豆大島のおじいちゃんたちが育てた、
甘く濃厚な香りをまとったクチナシの花。
「この香りをたくさんの人に楽しんでいただきたい」
わずかな時間にしか楽しむことのできない、貴重な香りと生産者さんの想い。
ぜひ今年も、感じてください。”
だって。
言葉通り、誰よりも甘く優しい香りを漂わせて魅了し、幸せな気持ちにさせてくれるクチナシ。
日本の南の島のおじいちゃんたちが大切に大切に育てた、
とても短い期間しか出会えない、幼い少女のような花。
“花を育てるって、どんな気持ちだろう?”
野菜や果物は、身体の血となり肉となり、生物に必要な栄養摂取になくてはならない物。
それらを育てる人は、食べた人に、「おいしい」と思ってほしくて、
元気になってほしくて、一生懸命世話をするんだと思う。
じゃあ、花は?
身体に取り入れるものではないし(中には食用の物もあるけど)、私たちの細胞形成に
必要不可欠なものはないけど、目から入っていく栄養で、人々の癒しで、
そして―
お祝いの花や、結婚式のブーケ、お見舞いの花、愛の告白(←古い?)、感謝の気持ち…
人生の中で特別な瞬間を彩る、インテリアや飾りという枠を超えた、芸術品。
見た人に、ただただ「キレイ」と思ってほしくて、
最高に美しくなる最後の瞬間を届けるために、毎日大事に世話するんだろうな。
きっと。
何だか、この生物が地球上ですっごく特別な存在に感じてきた。
と同時に、花を育てている人が、なんだかとっても愛おしく感じてきた。
お花を育てることって、なんかいいね。