訪問日:2021年10月9日
所在地:栃木県鹿沼市下粕尾
訪問人数:城友さん3名と私の計4名
参考サイト:余湖くんのホームページ、栃木県の中世城郭
歴史
不詳
*当城の見学は山の所有者様の許可が必要です。所有者様から入山許可を頂いた後に害獣柵の入口を開錠して入山する流れとなります。
*当城には山蛭が生息しています。見学の際は山蛭被害に遭わぬように山蛭撃退スプレーなどを携帯することが望ましいです。
土木量が半端ない山城が2017年頃に鹿沼市で発見されたという噂を以前から聞いており、ずっと気になっていた城でしたが念願叶ってその噂の天狗沢城を遂に訪問することができました。
思川の対岸から天狗沢城を望む。比高差は70m程度。
当日のログです。S地点にある害獣柵の入口から入山します。道はありますが途中から薄くなり手探りで郭まで進む必要があります。
縄張図。尾根道を数本の堀切で断ち切る構造。川に囲まれた要害地形でもあります。
出典:余湖くんのホームページ
登り切ると最初に目にするのが北側に長く延びる巨大な竪堀。竪堀は麓の手前までおちていますが、元々麓の手前までおちていたのか、それとも林業用に延伸されたのかは分かりません。
竪堀は途中で屈折しており人為的に加工された地形ということが分かりました。そして竪堀の最上部が囮虎口のような形状になっており、敵を郭の手前まで誘き寄せるための竪堀に見えました。
竪堀を見た後に縄張図の1郭に移動します。郭の北側に小規模な堀切がありました。当時は木橋でも架けていたのでしょうか。
堀切の北側にある祠
1郭に到着。郭のスペースは城内で一番広く、城の中心的な役割を果たした場所だったと思います。
1郭の奥に進むと堀切が登場します(1郭と2郭を隔てる堀切)
堀切を2郭から撮影。高さは約5m
2郭にはL字型の土塁がありました。奥は櫓台のような造りになっています。
そして2郭を超えた先にある堀切(2郭と3郭を隔てる堀切)。
そして3郭へ移動。こちらにも2郭ほど明瞭ではありませんがL字型の土塁がありました。
そして3郭の先にある堀切(3郭と4郭を隔てる堀切)。
堀切の側面に石がありましたが恐らく自然物です。それにしてもこの山は石が多い。
この後に4郭に移動し薄らと残る堀切と畝堀らしき遺構を見ましたが写真を撮り忘れました。
4郭を見学した後は下山するために竪堀付近まで戻りました。その途中で見た6郭の真下にある堀切。城の西側を防御しています。この堀切を見て思ったのですが2郭と3郭にあるL字型土塁も西側に盛られています。西側を強烈に意識した縄張という印象を受けました。
6郭の堀切を見た後に下山しました。
天狗沢城は2017年頃に発見されたとのことですが、実際に見学してこれほどの城が人目につかずに眠っていたとはとても信じられませんでした。かなりの土木量であり、技巧的でもあるので城好きさんにオススメしたい城です。
また、当日に城跡を見学させてくれた地権者様にこの場を借りて改めてお礼申し上げます。山蛭対策用スプレーまで用意して頂いたお陰で私は無傷で済みました。本当にありがとうございました。
以上、天狗沢城でした
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天狗沢城、鹿沼市