自分の体が熱いのか、外気温が高いのか。

 

外に出るとなんだか熱気を感じる。

 

高鳴る鼓動を必死に抑え、急いでバス停へと向かう。

 

ちょっと遠い場所にあるからバスを乗り継いで行かなければならない。

 

バス停に到着して時刻表を確認する。

 

丁度、バスが行ってしまった。

 

次に来るのは15分後だった。

 

この待ち時間はきつい。

 

周りの景色も、周りの騒音も、今の私にはほとんど耳に入って来ない。

 

とにかく今日という一日が最後の日にならないことを願うだけだった。
 

バスを待っている間も落ち着かない。

 

それどころか、息が苦しい。

 

心臓が痛い。

 

最近ほとんど何も食べられていないから、胃の痛みも激しさを増してきている。

 

大量のフリスクを口に含み、貧乏ゆすりをしながらバスを待つ。
 

待つこと15分。

 

やっとバスが来た。

 

急いで乗り込み、一番後ろの座席に座る。

 

深呼吸をして外を眺める。

 

会社の電気がこうこうと街中を照らしていた。

 

その時、電話が鳴った・・・黒川か。

 

急いでスマホを取り出すと、その相手は取引先の担当者だった。

 

なんでこんな時に・・・普段なら場所も時間も関係なく出る電話だが、この時ばかりは出られなかった。

 

すみません・・・そう心で呟いてスマホを鞄にしまった。
 

バスに揺られること30分。

 

一つ目の目的地に着いた。

 

ここから電車で30分程で最終目的地に着く。

 

既に時間は19:00前だった。

 

まずい、急がなければ。

 

駆け足で駅に向かい、改札を通り一直線でホームへと向かった。

 

今度は運よく、ちょうど電車が入ってきたところだった。

 

ジャンプするように乗り込み、唯一空いていた優先席へとなだれ込む。

 

息切れが凄い。

 

走った影響なのか、緊張の連続なのか、心臓の鼓動も止まることは無かった。
 

黒川からの連絡が無いかスマホを確認する。

 

今のところ電話もメールもない。

 

どこかで何かが起きてこの会が無くなることを期待している自分がいる。

 

しかし、全ては予定通りなのだろう。

 

メールを見ると、先ほど電話のあった顧客からメールが入っていた。

 

今はどうしても電話ができない旨を伝え、丁寧にメールを返信した。

 

そして、いよいよ最終目的地の駅に到着した。