ほんの少しだけ早起きして、ほんの少しだけゆとりを持ってタバコを喫んでいて
二本目に火を付けた時に
ドアーズのファーストかこっちか迷って… 銜えタバコでCDを探した。
見つけて爆音で流す
浅井さんのアナログ・ディレイが心地良い。不思議な景色が浮かび上がってくる気がする。
ざわぁーっとした景色と音の中で、吐き出したタバコの煙が部屋の空気に混ざり
薄暗い部屋を少し薄暗くする。
その作業を繰り返し、着替えをして歯を磨き、水を飲み、うなじにジンを塗り込み
玄関のドアを開けた。
強い日差し淋しく感じるぐらい、外の風は秋風だった。
生暖かい空気の中に冷たい芯があり、それが中和されてるような感覚
ドアを開け、ボクは歩いた 町を目指して 死んだ隣りの飼い犬がじっと見つめて
ドアを閉める時には曲は「黒い宇宙」になっていた。