人楽と音-081223_084420.JPG
思いだそうとしても正確には思い出せないぐらい

多分だが何年かぶりに「腕枕」なんかしてみた。

リクエストした訳でもされた訳でもないが、自然な成り行きでそうなった


そのまま何時間か寝て、肘が痺れてたまらなくなり相手を起こして

「よく眠れましたかね?」 「ハイ、熟睡しました…」

寝起きの悪い相手は、不機嫌な顔で起きてスグにタバコをくわえて火を付けた。

オレも追いかけるようにタバコに火を付け

胸の奥まで押し込んだ煙を、吐き出し相手の煙に絡めた。


そのあと溶かした銀で髪を洗い、二人で病院へ出掛けて 医者の白衣の白さを確かめた。



後日、少しお茶でもするかと誘い、新宿駅で空を見ながら待ち合わせした。

何時間も待たされてやっとの思いで会えた相手が

珍しくお茶をおごってくれた。

タバコの喫めるファーストフードの店内で、紙コップに入った紅茶を飲み干し

中に残った氷を弄び、かみ砕いた。

そのあと、東口と西口を繋ぐ地下道で手を握った。

相手の右手にオレの左手を絡めて

相手の親指がオレの親指の上にきた。

フワフワしたスカートが歩く度に揺れた 靴の音がガード下に響いた

ふと、RCの「不思議」のメロディが頭を過ぎった。


この人とずっと前から こんな風に過ごしたかった 買い物や酒を飲むんじゃなくて

こんな風に過ごしたかっただけさ。