こんにちは
わたしは家計整理アドバイザーとして家計管理を学びながら、心理学にも興味を持ち、自分の心やお金との向き合い方を考えています。
↓スタンドエフエムでも発信しています![]()
みなさんは、自分のお金の使い方について考えたことはありますか?
貯金が増えると安心する人。
貯金があっても、使うことに不安を感じる人。
節約しているのに、突然大きな買い物をしてしまう人。
同じお金を使うという行動でも、その背景にある気持ちは人それぞれです。
実は、お金の使い方には、これまでの経験や価値観、心のクセが表れていることがあります。
今回は、そのヒントとして「愛着スタイル」という心理学の考え方を紹介します。
愛着スタイルとは?
愛着とは、もともと子どもが身近な養育者との関係の中で育んでいく、心の結びつきのことです。
子どもの頃、困ったときに安心して頼れる人がいたか、自分の気持ちを受け止めてもらえたか。
そうした人との関わりの経験は、大人になってからの人間関係にも影響することがあると考えられています。
成人の愛着スタイルは、大きく4つのタイプで説明されることがあります。
- 安定型:人を信頼し、自分の気持ちも相手の気持ちも大切にしやすい。
- 不安型:相手の反応に敏感で、嫌われたり見捨てられたりすることに不安を感じやすい。
- 回避型:人に頼ることや弱い部分を見せることが苦手で、自分で解決しようとしやすい。
- 恐れ・回避型:人と親密になりたい一方で、傷つくことを恐れて距離を取ってしまうことがある。
もちろん、人をきれいに4つに分類できるわけではありません。
複数の特徴を持つ人もいますし、相手や環境によって表れ方が変わることもあります。
また、お金の使い方が愛着スタイルだけで決まるわけでもありません。
あくまで、自分の心や行動を理解するためのひとつの視点です。
お金の使い方にも、心の不安が表れることがある
例えば、不安型の傾向がある人は、将来への不安を感じやすく、お金を貯めることで安心を得ようとすることがあるかもしれません。
貯金が増えても、次々と新しい不安が出てきて、なかなか安心できない。
一方、回避型の傾向がある人は、人に頼ることが苦手なため、お金の問題も自分ひとりで抱え込んでしまうことがあるかもしれません。
夫婦で話し合えばいいと分かっていても、責められることを恐れて相談できない。
また、恐れ・回避型の傾向がある人は、普段はお金を厳しく管理しているのに、ストレスがたまると衝動的に使ってしまうなど、相反する行動が表れることも考えられます。
ただし、こうした行動だけで愛着スタイルを判断することはできません。
大切なのは、自分の行動を決めつけることではなく、その背景にある気持ちを理解しようとすることだと思います。
親から受け継いだお金の価値観
もうひとつ、お金の使い方を考えるうえで大切なのが、育った家庭環境です。
私たちは、子どもの頃から親のお金の使い方を見ています。
親がいつも節約していた。
買い物では必ず安いものを選んでいた。
欲しいものがあっても、なかなか買ってもらえなかった。
そうした経験が、大人になってからのお金の価値観につながっていることもあります。
ここで考えてみたいのは、親が実際にしていたことと、それを見て自分がどう感じていたかは、必ずしも同じではないということ。
親は家族の将来を考えて節約していたのかもしれません。
でも、子どもの自分は「お金を使うことはよくないことなんだ」と受け取っていたかもしれません。
親の意図と、自分が受け取った気持ちを分けて振り返ってみる。
そして、今の自分にとって本当に大切にしたい価値観なのかを考えてみる。
過去を振り返ることは、誰かを責めるためではなく、これからの自分の暮らしを選んでいくためでもあると思います。
夫婦のお金の価値観は、同じでなくてもいい
夫婦でお金の話をすると、意見が合わないこともありますよね。
例えば、夫は今の生活を楽しむためにお金を使いたい。
妻は将来の安心のために貯金を増やしたい。
一見すると、正反対の考え方に見えるかもしれません。
でも、夫は家族との今の時間を大切にしたいのかもしれないし、妻は家族が安心して暮らせる将来を大切にしたいのかもしれません。
どちらも、家族を思う気持ちから生まれている可能性があります。
ここで大切にしたいのは、価値観を一致させることと、価値観を共有することは違うということ。
夫婦だからといって、すべて同じ考え方になる必要はありません。
自分が大切にしたいこと。
相手が大切にしたいこと。
そして、家族として一緒に大切にしたいこと。
それぞれを知ったうえで、家計をどう整えていくかを考えることが大切なのだと思います。
家計簿を「心の記録」として使ってみる
心理学には「メタ認知」という考え方があります。
自分の考えや感情、行動を、少し離れたところから見つめる力のことです。
例えば、予定になかった買い物をしたとき。
「また無駄遣いしてしまった」と自分を責めるのではなく、
「どうして、あのとき買いたくなったんだろう?」
「本当は何を求めていたんだろう?」
と振り返ってみる。
すると、疲れていたことや、気分転換をしたかったこと、誰かと比べて焦っていたことなど、自分でも気づいていなかった気持ちが見えてくるかもしれません。
家計簿に金額だけでなく、そのときの感情にも目を向けてみる。
そうすることで、自分のお金の使い方のパターンに気づき、次の行動を選びやすくなることがあります。
家計簿は、赤字か黒字かを判断するだけではなく、自分の心を理解するためのツールにもなるんですね。
家計管理の目的は、数字を整えることだけではない
家計簿をつけること。
予算を守ること。
貯金を増やすこと。
もちろん、どれも大切です。
でも、それ自体が家計管理の最終的な目的ではないと思っています。
私は、家計管理の目的は、お金のことで悩んだり不安になったりする時間を減らして、自分や家族が笑顔で過ごせる時間を増やすことだと思っています。
お金を貯めることが目的になって、今の生活を楽しめなくなってしまったら、少し本末転倒ですよね。
お金は、私たちの暮らしを支えるためのもの。
だからこそ、いくら貯めるか、何に使うかだけではなく、
「自分はどんな暮らしをしたいんだろう?」
「家族とどんな時間を過ごしたいんだろう?」
「そのために、お金をどう使っていきたいんだろう?」
そんなことも考えていきたいと思っています。
みなさんは、自分のお金の使い方の背景に、どんな気持ちがあると思いますか?
数字だけでは見えてこない、自分の心にも目を向けてみる。
そんな家計管理も、あっていいのではないでしょうか。
