祖母の葬儀は雨だった。

心なしか感傷的になった。

葬儀は湿やかに行われ、
「良い葬儀だった」と
家族は言った。


通夜が終わり、告別式までの間
線香を絶やしてはいけないので
葬儀の行われる会館に泊まり込み、
オレは線香を取り替える
役目を買って出た。

家族は病院から付き添いで
不眠不休だった。


線香を取り替えたのは
朝の4時。

みんなが寝静まり1人、
祖母が安置された棺と遺影のある部屋で
祖父と祖母との思い出に馳せていた。

祖父と祖母は俺達兄妹に
優しかった。

親から初めて聞いた話も含め、
色んなエピソードがあった。


オレはあの祖父と祖母と
家族で居ることを誇りに思う。


安らかに。

一夜明けて
職場で昨日の件を上司と部下に話した。

世の中には色々な人が居る。
親身になってくれる人、
ポーズだけの人、
興味本意から話を聞きたがる人、
仕事に穴を空ける為
露骨に嫌な顔をする人。


様々だった。


他人からすれば迷惑な話だ。
全ては想定内、ダメージはない。


ただ世の中にはポーズすら
取れない奴がいる。


そんな奴こそ死ねばいい。

法の下に生命の重さは
平等なだけで、
実際のところはそうじゃない、、、

つい先程、祖母が息を引き取った。

享年95歳。

晩年は家の都合で
介護施設に入っていた。

何度かオレも顔を見に行ったが
余りボケた感じでもなく
車椅子には乗っていたが
食欲もあり、年相応の元気良さだった。

そんな祖母が先日、右大腿骨を骨折した。

車椅子に乗せられる際に
骨折したのであろうということが
運ばれた病院の医師の診断だった。

高齢の為、手術も即日
実施出来なかったが
このままではいけないとのこともあり、
手術に踏み切った。


手術自体は成功した。
しかし、出血が酷く
術後血圧低下と発熱。
そして呼吸も弱くなった。

そして一昨日人口呼吸器を
医師の判断の下、取り付けられた。

投薬と輸血のおかげで一時は
発熱はあったものの、血圧も安定し、
顔色も割りと良くなっていたが
最期は血圧が240位まで
上がったらしい。


病院から連絡があり、
オレが駆け付けた時には
息を引き取っていた。


介護施設にも色々言いたい事はあるが
祖母は幸せだったと思う。

最期は大変だったと思うが
「よく頑張った」と言いたい。

不謹慎かも知れないが
余りの急さに亡くなった実感はあるが
悲しみは余りない。


今はただ、先に逝った祖父と
天国で久しぶりに
会えてたらいいなと思う。


今までありがとう。
そして、さようなら。

また会おう。