こんな記事が。 

 

>横浜市消防局は13日、保土ケ谷消防署権太坂救急隊が急病の80代女性を搬送中、横浜新道で経路を間違え、医療機関への到着が約13分遅れたと発表した。女性は搬送時に心肺停止状態で、病院到着後に死亡が確認された。

救急隊は13日午前8時14分、通報を受け戸塚区内の福祉施設に出動した。同42分に救急車で搬送を始めたが、横浜新道の分岐点で経路を間違えたという。正しい経路であれば分岐点から3分で着いたが、誤ったことで13分遅れ、病院には9時14分に到着した。  市消防局によると、搬送前から女性に意識はなかった。救急車内で心肺停止状態が確認され、心臓マッサージなど救命処置が施されたという。搬送先の医師は「到着の遅れが女性に与えた影響は不明」との見解を示しているという。

 

で、お詫びしたそうです。

 

判決を下します。

 

別に悪くねえだろうよ……。

 

んなこといちいち公表せんでも……いや、公表はした方がいいか……。でも、お詫びする必要は……まあ、形式上ではやった方がいいのか? でも、このコピペの文章の中で、答えは出てるんだよなあ……。

 

「心肺停止状態で」ってなってますよね。もう、その時点で亡くなられてます。救急車がどうたら、って問題じゃないでしょ。のちの文章に>運転していた救急隊の20代機関員は4月に赴任したばかり ってあったけど、んなこといちいち書かんで良くね? 人を助けるために必死で運転してたんだろ? 責められるいわれはねえだろ……。

 

こんなことで救急隊が責められでもしたら、もう誰も救急隊なんてやらねえぞ?

 

 

 

 

病院で働いている中で、本当に思ったこと。

 

医療が発達し過ぎて、なんか勘違いをしているような方もいるんですよね。”食事が取れなくなっても、また取れるようになる””入院すれば(何歳でも)元気になる””自分の親は認知症なんかじゃない” etc.

 

俺は介護の業界が長くなってきたから、もうニュートラルな考え方ってのはわからなくなってしまっているんだけど、それでもね……。

 

人は死ぬんですよ。残念ですが。悲しいですが。ましてや、自分の親が死ぬなんて、考えたくもないでしょう。それはわかりますがね。

 

ただ、現実として、受け入れないといけない時期ってのが必ず来てしまうわけです。それは加齢とともに、確実に近くなってくるわけで……。

 

食事が取れない、ってのは、まあ一概には言えないにせよ、もう身体が受け付けないんですよ。身体がそれを求めていない。で、口からだと誤嚥のリスクが高くなってきたら、経管栄養、とかさ。あれ、マジでもうやめようよ……。あんなの、悪魔の発明だって。一応、”全員に当てはまるわけではないが”との前置きはしておくけど……。ただ、高確率で経管栄養ってのは、やられる方は地獄です。ああいう管を鼻に入れたり、胃に穴あけてつなげたりするんだけど、当然違和感、異物感があるんでしょうね。それを取ろうとするわけです。が、チューブを外された日には出血するし、さらに医師ではないと管を入れられない。なので、危険行動をする人は、拘束されてしまうわけですね。これも悪魔のアイテムです。手首やらを固定され……。自分の言葉も話せない、動くこともままならない。それでベッドでずっと寝ていて……。

 

これを”生きている”と果たして本当に言っていいのか。家族さんたちは、面会の時間しか様子を知らないだろうから、”命があるだけでもいい”みたいな考えになるのかも知れないけどさ……。みなさんがいない間も、その方は”生きている”わけ。ベッドで拘束されながらね。よく考えた方がいい。果たしてそんなことを、本当に自分の親は望んでいるのかどうか。可哀想になってきますよ。真面目にそんなこと考えるとこんな仕事続かねえから、とっくに考えることを止めたけど。

 

そして、いつまでも”入院したら元気になる”と勘違いしている方々も。人には寿命ってものがあるので……。入院したところで、治らないもんは治らないんですよ。あとはいかに緩やかに……、っていうレベルの患者さんなのに、「母は◎◎が好きだから、それなら食べるかも」「家ではちゃんと食べていた」とかね。うん、そら元気な時はそうでしょうけどね。もうそういうことが出来ない状態になってきてしまっている、という現実を受け入れられない方々もいます。今まで身近で人の死を経験してこなかったのか?と思うくらい。果ては、病院をディスりだす人もいます。少数ながら。じゃあそこまでグチャグチャ言うんなら、あんたが自宅で面倒見りゃよくね???と思ってしまいますよ。

 

自分の親の認知症を認められない人たちもね。もうこういうご時世なんだから、さすがにもう少し知識があっても良さそうな……いや、業界にいないと、認知症の知識なんて普通はないのか??この辺がもうわからんのだけどね。

誰だって認めたくはないよね。でも、現実は受け止めないと、次に進めないよね。認知症は恐ろしいですよ。ていうか、出来ればレスパイトで、病院に入れるのはマジでやめた方がいいと思うよ。その辺はケアマネとかの責任な気もするけどね。病院でレスパイトは、認知症の進行速度がえぐいです。俺は介護事業所の経験もあるので、そこと比較するとドン引きするくらい、進行速度は違います。介護の事業所ってのは、「いかに利用者に目的を持ってもらうか」とかに全力を注ぐわけだけど、病院は役割が違うからね。認知症で転倒リスクがあれば、すぐ車椅子に拘束とかしますよ。そうしないと、まず安全を確保出来ないからね。レスパイトで軽度の認知症レベルでも、病院じゃとても一人に長時間対応している暇がないから、放置プレイになる→拘束する→認知症爆速で進行 というクソみたいなループ。介護の事業者が手一杯で、入るとこがないから病院に来るんだろうけどさ……。正直、そういう患者が入ってくると、「この人の入院を決めたバカはどいつだ?」と思ってしまいますね。ソーシャルワーカーってのも、結局は現場にいないから、実情なんてわかってないんだよね。

 

 

 

と、まあ色々と思うこともあるってことですね。(ただ愚痴が言いてえだけだろ)