一気に暑いほどの陽気になったけれど、今年は桜の開花が西も東も遅かった。
4月1日にこんなに桜が咲いていないことがあったろうかというほどに。
全体的にまばらな開花で、木の幹に咲いていた花。



満開には程遠い桜を前に、わたしの心に浮かんだのは淋しい歌だった。

夜明けの枕に 聞こえます 

三月 桜の ため息が

みじかい苦しい 命なら 

あなたの吐息で 散らせたい

桜の歌はたくさんあるけれど、わたしは香西かおりさんの「花挽歌」という歌が好きだった。(まだ桜も咲ききっていないのに、挽歌というのもなんだけれど)

この歌の作詞は香西さんの代表曲「無言坂」も書かれた市川睦月こと久世光彦氏で「花挽歌」は「無言坂」の前年(1992年)に出たシングル。
わたしは久世氏の演出されたドラマも本も好きだし、ほかにもある香西さんの市川睦月作品が好きだった。


イントロからしてドラマティックだし、儚げで抒情的な世界観。