本は最初から最後まで通して読むときもあれば

終わりから読むときがある。

 

ACIM(A Course In Miracles, 奇跡講座)の

ワークのように毎日とりくむときもあり、

 

でも一番多いのは、ふと手にとった本のパッと

開いて眼に飛び込んできた文章を味わうこと。

 

「今必要なメッセージをください」と一瞬
祈ってページを開くこともある。

 

小品集だと、毎日少しずつ

味わうようにして読んでいたこともある。

 

かつてそのようにして読んでいたひとつが

アントニー・デ・メロの本。

 

そのうちの一冊『蛙の祈り』から

大好きだったものをひとつ、シェアします。

 

 

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芝生の中のヒキガエル

 

 

 父親が十二歳の娘に言いました。

 「庭の芝生を刈り取ってくれたら、お小遣いをあげるが、どうかね。」

 少女は作業に取りかかり、心をこめて働きました。夕方までに庭の芝生はきれいに刈り込まれました。ただ庭の一角のひとところだけが刈り残してありました。

 父親は言いました。

 「刈り残したところがあるから約束の金はあげられない。」

 「買いたいものがあるんだけどな」

と娘は言いましたが、芝生はそのままにして刈ろうとはしませんでした。

 どうしたんだろうとけげんに思った父親は、刈り残しの芝生をのぞいてみました。真ん中に大きなヒキガエルがいました。ヒキガエルの上に芝刈機をかけるのが忍びがたく避けて通ったのでした。

 愛のあるところに秩序の乱れが伴います。

 完ぺきな秩序を推し進めれば世界は墓地と化します。

 

 

『蛙の祈り』

アントニー・デ・メロ著 / 裏辻 洋二訳 (女子パウロ会)

 

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手に持つだけでうれしくなる本があり

好きだけれど理解が追いつかない本は

枕元に置いて寝たりします。

 

(これは同じ著者の『小鳥の歌』)

 

〜Kyoko🇳🇱オランダ在住HSPヒーラー