『傑作映画紹介』

徐葆光が見た琉球

~冊封と琉球~

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徐葆光(じょ・ほうこう)は、18世紀の中国の官僚で、冊封副使として琉球を訪れた。そのこまやかな

観察力で《中山伝信録》や《奉使琉球詩》などの第一級の歴史資料を残した。そこには政治、芸能、風

俗など、当時の琉球を知るための多くのことが、生き生きと描かれている。

ヘリオス40の沖縄裏情報



徐葆光がやって来た、中世から近世にかけての東アジアの国々は、お互いが敬意をもって交流してい

た。その中でも琉球は、武力ではなく儀礼と徳を大切にして外交を行い、芸能を用いて来賓をもてなす

「守礼の邦」であった。命を懸けて海を渡った、冊封使や進貢使たちは、互いの国で友好を深め良好な

関係を築き上げていた時代である。

本作品は、日中国交正常化40周年・沖縄本土復帰40周年記念として制作された。監督は一昨年公開さ

れてヒットしたドキュ メンタリー映画『よみがえる琉球芸能 江戸上り』に本郷義明。王国の廃止や沖

縄戦で失われた王朝芸能を、多くの史料を基に首里城において再現し、琉球の歴史、文化・芸能を中国

人冊封使《徐葆光》の目を通した新しい視点から考察することで、当時の日本・琉球、中国の失われた

交流交易の歴史を振り返り、今を見つめ直していく。

映画の見どころ


徐葆光研究者のウ・ヤンファさんが総合監修、ナビゲーターを務める

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上海生まれで、徐葆光に関する数々の歴史的発見も行ってきた研究家、鄔揚華(う・やんふぁ)が、本

作の総合監修を務め、ナビゲーターとして映画にも出演。遠い昔に、琉球を愛し、国境を越えて人間通

しの豊かな関係を築いた徐葆光という人物の仕事と人間を追いかける。