今日の医療従事者専用サイト、m3.com から一部抜粋






「有効性なしでも保険適用」に要注意


 日本ではどうでしょうか?FDAで承認取消となった乳がんのベバシズマブやアテゾリズマブは、日本では承認されたままになっています。


また、診療ガイドラインにも推奨される治療となっています。



日本での薬事法では、承認取消するのには、非常に複雑な手順を取らないといけないそうです



抗がん剤でも、有効性のエビデンスがほとんどなく、ガイドラインにも載っていない治療薬、例えばピシバニールなどが代表的ですが、ピシバニールは、1975年に抗がん剤として承認、保険適用になっています



効能効果を見ると、胃がん、肺がん、頭頚部がん、甲状腺がんなどとあります。1970年代は、有効な抗がん剤はほとんどなかった時代です。


ピシバニールは当時は一世風靡し、年商数億円を上げていたと言われていますが、もともと有効性を示す質の高い臨床試験の結果はありませんでしたし、ガイドラインにも掲載されることはなく、現在では、臨床現場ではほとんど使われていません



それにもかかわらず、いまだに承認取消になっていないのが日本の薬事行政なのです


 製薬企業は、OSベネフィットが得られなかったなどのネガティブな情報は、ほとんど情報提供をしません。学会のランチョンセミナーや、製薬企業主催での講演会などは、偏った情報しか流さないことが多いので注意が必要です。






ドラッグロス、ドラッグラグを解消すると言いながら、いつまでもたっても新薬承認は世界に類を見ないほど厳しい日本


でも承認後、実は効果がないのが分かってもなかなか取り消さない


何なんでしょうか、日本て❓️



海外の医薬品が日本国内に出回るには、3段階の治験が必要です


1番目にあたる第1相は少数の健康な人に薬を投与して安全性を確認


第2相は少数の患者に処方し、効き目や副作用を調べます


第3相では世界各国の多数の患者を対象にします


海外の製薬会社が日本で新薬を販売するには原則として第3相に進む前に別途、日本人への第1相の追加調査が求められます


これは日本独特のルールで、他国ではほとんど求められていません


これが日本のみ承認が遅れる「ドラッグラグ」やそもそも入手できない「ドラッグロス」につながっています


2009〜17年に世界で開発・承認された新薬が自国で承認されるまで日本は54.1カ月と、韓国(28.2カ月)の2倍近く時間がかかっています


20年時点で米国と欧州連合(EU)で承認された新薬の72%が日本では未承認で、数字も上昇傾向にあります



言ってることとやってることが違いますね




先月、3月25日に開かれた厚生労働省の薬事・食品衛生審議会の再生医療等製品・生物由来技術部会(以下、専門部会)


サンバイオの脳疾患治療薬「SB623」(発売後の製品名「アクーゴ脳内移植用注」)の承認に当たって事実上の前提条件を議論する場だったのに、サンバイオもビックリ仰天❗️「アクーゴ」が承認審査の「差し戻し」になりました



理由は


● 有効性と安全性の観点からは、臨床現場に提供する(承認・実用化の)意義はある 


● ただし、現時点のデータからは治験(承認申請に使用した臨床試験段階の)製品と(審議過程にある現時点で提供されている)本品とが同等・同質だとは判断できない 


● したがって、今後追加データを提出すれば、改めてPMDA(医薬品医療機器総合機構、厚生労働省所管の独立行政法人)で承認審査し、その後でこの専門部会で承認可否を審査する



アウーゴは先駆け審査指定制度の対象品目でしたから、本当にビックリしたでしょうね


薬ですから慎重になるのは当然だと想いますけど、厳し過ぎるように思います


何なんですかね❓️



先駆け審査指定制度は最先端の治療をいち早く日本の患者に届けることを目的に、2015年に創設されました


先駆け審査指定制度の対象品目に指定されると、医薬品医療機器総合機構(PMDA)による承認審査の手続きで優先的な扱いを受けることができます


これによって医薬品の場合、通常なら12カ月かかる審査期間を半分の6カ月に短縮出来ます



サンバイオの驚きは相当だったでしょうね




アウーゴとはサンバイオが世界初承認を狙う慢性期外傷性脳損傷治療薬です