患者数の非常に少ない「希少疾患」の患者や家族が、同じ病気の患者と知り合って日々の生活での悩み事や工夫を相談できるような取り組みを、東京都立小児総合医療センターなどが始めた。


どんな病気の患者が受診しているかを一覧にして

GENIE 先天異常症候群をもつ子と家族の支援システム

というホームページで公開し、「仲間」を必要とする他の患者らとつながるきっかけをつくっている。




希少疾患の患者の情報を一覧にして公開している
ホームページのトップ画面(一部)
 


 希少疾患は約7千種類あると言われているが、一つ一つの病気の患者数は非常に少ない


そのため、日常生活の注意点や工夫している点を相談したくても、国内に同じ病気の患者がいるかどうかも分からず、情報交換ができないケースが多い。
 

 同センターの医師らは、受診している希少疾患の患者から同意を得た上で、一覧にして8月17日にホームページで公開した。

「疾患名」「判明している原因遺伝子」「他の患者とつながることを希望するかどうか」といった項目を記載している。名前や住所などの個人情報は載せていない。

 同センターからは、約60疾患の患者約80人を登録。他の医療機関にかかっていて「一覧に載っているこの人と連絡を取りたい」という患者がいたら、担当医を通じて、同センターに問い合わせをして連絡を取り合うための段取りを整える。

兵庫県立こども病院(神戸市)も取り組みに参加し、患者を登録中。他の施設の参加も歓迎するという。



 同センター臨床遺伝科の二川弘司医師は

「日常生活における工夫などは同じ経験をしている患者や家族から得られる情報が重要。一緒に考えてくれる人がいるということが、大きな支えになっていく」

と話している。


共同通信 11月28日
 





GENIE 
先天異常症候群をもつ子と家族の支援システム


 





東京都立小児総合医療センター
 




兵庫県立こども病院