これはがんについての話しですが、西洋医学や標準治療を否定する極❗️極一部の鍼灸師などの東洋医学の医者を名乗る者のために紹介します
西洋医学、標準治療をバカにするな
がんと告知され、「頭が真っ白になって先生の話が入ってこない」「どうすればいいかわからない」と、混乱し不安を抱く人は多いでしょう。
できるだけ冷静に、これから始まるがんの治療について考えるためには、自分がどのようながんで、どのぐらい進行しているか、どんな治療の選択肢があるかを正しく知ることが大切です。
そのために、まず必要なのが、医師の話をしっかり理解すること。本企画では、がんと診断された人が知っておくと役に立つキーワードについて、医師に解説してもらいました。全4回の1回目です。
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今回解説するキーワードは、「標準治療」「ガイドライン」「がん相談支援センター」です。
■キーワード【標準治療】
現在、保険診療でおこなうことができる最良の治療。効果や安全性が研究により科学的に証明されており、多くの患者に推奨される治療。がんごとに診療ガイドラインによって定められ、より優れた治療法が証明されるとアップデートされる。
標準治療というと、一般的に広くおこなわれている標準的な治療、いわゆる「並(ふつう)の治療」と受け取りがちですが、がんの標準治療とは、「その時点で、科学的な方法によって有効・安全であることが確認されていて、多くの人にすすめられる最善・最良の治療」という意味で使われます。
「その時点で」というのがポイントで、医療の進歩により、さらに優れた治療法が生まれ、同じように科学的な根拠に基づいて、現在の標準治療より優れていることが証明されれば、その新たな治療が標準治療となります。
つまり、標準治療は、時代とともに変化するもの。
国立がん研究センターがん対策情報センター本部、副本部長の若尾文彦医師はこう話します。
「ボクシングのタイトルマッチのようなもので、挑戦者(新たな治療法)が勝つこともあれば、チャンピオン(現在の標準治療)が防衛することもある。ある意味、標準治療は現在のチャンピオン治療と考えていいでしょう」
一方で、「最新治療」「最先端の治療」が「最良の治療」と考える人もいるでしょう。
しかし、最新治療はまだ研究段階で、本当に効果があるか、安全かどうかは検証中のため「新しい治療を受けたい」と考える場合には、より強い副作用などのリスクについても理解しておく必要があります。
また、標準治療がないがんもあります。
「希少がんなど、数が少ないがんでは標準治療として認められるまでの科学的な根拠がそろわないこともあるためです。ただし、それらのがんを専門にみる医師の中では、経験上、標準治療といえるような治療法があり、その患者さんに最良と考えられる治療法が提案されるはずです」(若尾医師)
同センター東病院呼吸器外科長の坪井正博医師は、「最良の治療は患者さん一人ひとりで異なり、それを知るのは主治医」と言います。
「標準治療は効果や安全性が証明されていて、起こり得るリスクもある程度わかっていて、多くの人にすすめられる治療ですが、あくまでも目安の一つ。例えば、肺がんのⅠ期では手術が標準治療ですが、年齢や体力により手術ができない人もいれば、どうしても手術はしたくないという人もいます。そういう人には、『放射線治療という選択肢もあります。ただ、その場合は極早期がんを除いて2割ぐらい再発の可能性があります』などと説明し、そちらを選択する患者さんもいます」
大切なことは、医師と患者が十分に話し合って患者が理解した治療法を決めていくことだと今回取材した二人の医師は口をそろえます。
まずは医師がその患者のがんの状態や、最良と思われる治療法を提案し、メリットとデメリットを伝えます。患者も、自身の希望と、不安や疑問があれば医師に伝えることが必要です。その上で、十分に相談し、最終的には患者が納得して治療法を決めることが大切です。
「がんの治療で最優先すべきは、がんを治すこと。ただ、せっかく命が助かっても患者さんが『こんなはずではなかった』と思ってしまっては本末転倒ですので、納得して治療法を決めるということはとても大切なことです」(若尾医師)
■キーワード【ガイドライン】
科学的な根拠に基づいて推奨される治療法などを提示する文書、「診療ガイドライン」のこと。関係する専門学会などが多くの文献をもとに作成し、診療の場で医師が患者に治療法を提示する際の判断材料の一つになる。
医療で使われるガイドラインは、患者と医療者をサポートすることを目的に作成された文書で、治療法を選択する際などに判断材料の一つにできるものです。
「ただ、『これが絶対!』というバイブルではなく、あくまで『こういう状態の患者さんでは、こういう治療法が良いとされる根拠がありますよ』ということを示すもので、それを使って医師と患者さんが話し合うための材料のひとつと考えましょう」(若尾医師)
治療選択の際に、ガイドラインとあわせて重要な役割を果たすのが「取扱い規約」という文書です。
これはがんの種類ごとに、ステージ(病期)、つまりがんの進行度を決めるルールを定めたもの。病期はがんの大きさや広がり、転移の有無や程度などによって決められ、ガイドラインでは、病期によって推奨される治療法を記載しています。
ひと言で「がんの治療」といっても、がんの種類やがん細胞の性質、病期などによって大きく異なるため、患者が治療法を考えるとき、自分のがんがどのような種類で、どのぐらい進んでいるかを知ることはとても大事です。
もともとは医療者向けに作成されたガイドラインですが、乳がんや胃がん、大腸がん、肺がん、子宮がん、卵巣がんなどは、患者向けのガイドラインやガイドブックも作成されているため、参考にするといいでしょう。
■キーワード【がん相談支援センター】
全国のがん診療連携拠点病院や地域がん診療病院などに設置されている、がんに関わる無料の相談窓口。診断前から治療後までいつでも、誰でも利用でき、看護師や医療ソーシャルワーカーなどが相談に応じる。相談は匿名でも可能。
その名の通り、がんについての相談を受け、支援してくれる機関です。全国の「がん診療連携拠点病院」や「地域がん診療病院」など、がんの診療をおこなう病院に設置されています。いちばんのポイントは、「誰でも、いつでも、無料で相談できること」と若尾医師は話します。
「その病院にかかっていない人や患者さんの家族など、誰でも相談でき、相談料はかかりません。電話で相談することもでき、匿名での相談も可能です。相談内容が主治医などに本人の同意なく知られることはないので、安心して相談できるでしょう」
同センターでは、がんの知識をもつ看護師や医療ソーシャルワーカーなど、国立がん研究センターで研修を受けたスタッフが相談にのります。
がんと診断されたときはもちろん、がんと診断される前の「がんかもしれない」と不安を感じているときから、治療中、治療後の療養生活、社会復帰後まで、いつでも相談することができます。
相談内容は、がんという病気や治療のことはもちろん、生活、お金、仕事、家族や育児のことなど、どのようなことでも相談が可能です。以下に、相談内容の一例を示します。
●病気と治療について
・自分のがんはどういう病気なのか
・どのような治療法があるのか
・セカンドオピニオンを受けたい
・副作用が心配
・緩和ケアについて知りたい
●生活や仕事について
・生活で注意すべきことは?
・治療費はどのぐらいかかるのか
・なるべく自宅で暮らしたい
・仕事を続けながら治療ができるか
・職場へがんについてどう伝えるか
●利用できる制度やサービスについて
・治療費や生活費の助成・支援制度を知りたい
・介護や福祉サービスについて
●家族について
・子どもの世話や親の介護はどうすればいいのか
・子どもに病気のことをどう伝えたらいいか
・家族に心配をかけたくない
・がんと診断された家族にどう接すればいいのか
●医師との関係について
・医師の話が難しくて理解できない
・医師に伝えたいことが言いにくい
・医師と相性がよくない気がする
●気持ちについて
・何をどうしたらいいかわからない
・とにかく不安で仕方ない
・治療の副作用が心配
・手術が怖くて眠れない
・誰かに話を聞いてほしい
・落ち込んで何もする気にならない
●妊娠・出産について
・将来、妊娠・出産できるのか
・治療による性生活への影響を知りたい
●AYA世代(15~30歳代)について
・学校には行けるのか
・友達に知られるのが不安
・就職活動はどうすれば
・仕事を続けられるか
・育児と治療を両立できるか
など
がん相談支援センターを探したいときは、国立がん研究センターの「がん情報サービス 相談先・病院を探す」(https://hospdb.ganjoho.jp/)で最寄りの施設を検索するほか、「がん情報サービスサポートセンター」に電話で問い合わせることもできます(0570-02-3410〈ナビダイヤル〉/03-6706-7797、平日10~15時)。
(取材・文 出村真理子)
●がん情報サービス
●がん情報サービスサポートセンターについて
がん電話相談
電話 0570-02-3410(ナビダイヤル)/03-6706-7797
受付時間:平日10~15時(土日祝日、年末年始を除く)
相談料金:無料
通話料金:利用者が負担。ナビダイヤルは全国均一料金
がんチャット相談(スマートフォンやパソコンからウェブサイトで相談ができる)
https://plaza.umin.ac.jp/~CanRes/system/system-activities/
受付時間:平日12~15時(土日祝日、年末年始を除く)
相談料金:無料
相談時間:原則20分以内
登録:不要