離島・へき地医療 看護師の生活 -4ページ目

離島・へき地医療 看護師の生活

離島や僻地では、医療従事者が少ないという問題を解決するために、いろいろな対策が行われています。

全国の都道府県で、離島の多い順番でいうと「長崎県」「鹿児島県」「北海道」「島根県」「沖縄県」がトップ5です。ちなみに、離島の定義は、北海道・本州・四国・九州・沖縄本島以外の島を指し、その数は約6,900カ所。島はすべてその外周を100m以上のものとしています。

長崎県の持つ離島は約970カ所。これだけの島を抱える県は、少なくとも人口のある地域への医療体制に危機感を持っています。そのため、長崎大学医学部では、離島への医師の派遣に熱心です。ですが、問題は医師だけでなく看護師の不足も同じなのです。

離島と同じ様に問題を抱えるのは「へき地」も同じことです。例えば、4キロメートル四方の集落があり、50人以上の人口がいる村があるとします。ここに医療施設が一カ所もなく、交通網の整備もない山間地が、平成16年にはすでに全国で800カ所ありました。

これを持ってへき地というのですが、こうした場所での医療施設を好んで作る行政も民間の医師もありません。こうした地域では、病院経営は出来ません。そのため、最近ではこうした地域を束ねた場所に「中核病院」が作られる様になっています。

東北地方では宮城県にある「みやぎ県南中核病院」では、非常勤看護師の求人があり、月給は平日日勤のみで21万円支給。勤務時間は一日7時間45分です(公式サイトより抜粋)。この金額は参考例ですが、さて、この金額が安いか高いかは、この病院の立地を考えると見方が変わってきます。

この中核病院の場所は宮城県大河原町、県南でも内陸にあります。JR東北本線の大河原駅が近くにあるとはいえ、この病院にかかる地域住民は、片道1時間近く自家用車で走る人が少なくありません。特に、大震災があった沿岸地域からも通う人が多く、地域の重要な病院となっています。

大川原町でもしアパートを借りるとすると、ワンルームならば2万円代からあり、3万円から4万円でかなりの物件が揃っています。都会では必要な駐車場料金も不要ですし、住居などの必要経費は安く済むのです。

大川原町はもちろんへき地ではありませんが、今では中核病院が各県に整うことで、看護師の奪い合いも激化しています。そこで、へき地から車で通える範囲の場所に中核病院があり、診療対象地域も幅広くあることで、救急搬送などのケースも増加し、報酬部分に反映されるようになっているのです。

離島やへき地での病院は看護師が「これだけ働いても、働いた分が見合わない」という声が多く聞かれます。ですが、こうした中核病院ならば、条件に合う待遇も可能というところがあるのです。

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