高速道路代を節約して深川市内の国道12号を走行していたら「音江環状列石」の案内看板を見つけたので車をUターンして見に行った。国の史跡に指定された縄文時代の遺跡である。

 ストーンサークルは日本列島の東北・北海道に見られる、石を円形に配置した縄文時代の構造物で、深川市音江のそれは日本でも最も北部に位置するものの一つだ。100メートル余りの小高い山を頂上まで歩いて行くと、大きさがまちまちの石を円形に並べた構造物がいくつか見つかる。円周に石を並べたものが多いが、ここでは直径2~5メートルの円形で、円の内部にも石を敷き詰めているのが特徴だ。

      内部の石が少なく円形が意識される、一般的なストーンサークル

      ぽいタイプ

 

 

 

やや大きな石で構成された一基。これも円形を意識

していることは明確だ          

 

 

パッと見た目には石の寄せ集めで、「環状」かどうか不明な一基

 

 

 ストーンサークルは縄文人の何らかの精神的所産とされているが、音江の場合は発掘によって人骨や副葬品が見つかっており、墳墓であったようだ。その数は13基が確認されているが、さらに多い可能性もあるようだ。辺りに自然石はなく、使用された石は、遠くから運び上げてきたのかもしれない。一帯は石狩川本流に近く、当時の縄文人はもちろん秋に遡上するサケを生活の大きな糧としていたことであろう。