生まれた土地の守り神を産土(うぶすな)の神といいます。
産土信仰は、もともとは古神道の思想です。
生まれた土地の守り神が、私たちが生まれる前から死後までも護ってくださる、特別な神と言われています。
そのため、生まれて100日が経つと、初宮詣でという、土地の守り神様に御挨拶にいくのですね。
ところが最近は、この産土様の存在を知らずに、関係のない、親が自分たちの好きな神社に初宮や七五三参りに子供を連れていく事も多々あります。
美濃の国の一の宮 南宮大社
また、かつては地域一帯が同じ氏族が住んでいたことから、氏族の祖先神を共同で祀ることもありました。
それを氏の神(うじのかみ)と呼んでいましたが、時代の変遷とともに、産土鎮守の神と混同されていきました。
平和教では、土地の守り神である、産土鎮守の神を大切にしています。
わたしたち人間は、土地の恵みなくしては、生きることができません。
棲むところ、水や空気、食べ物も、全て土地の恵みをいただいています。
南宮大社の花手水
生まれた所の産土様は、私たちがこの世に生まれてくるときには、お導きをくださいます。
そして、引っ越すと、今度は引っ越し先の土地神様に、自分の所で生まれた子をよろしく頼むと、御挨拶くださるそうです。
生まれた土地の守り神がわかるのであれば、お近くに行かれた際にはご参拝にいかれることをおすすめします。
そして、いま住んでいる土地の守り神様にも、ぜひご挨拶をしていただきたいと思います。
伊勢の国の一の宮 都波岐神社
注意点としては、祀られている方がどのような神様であるかを、調べて行かれることが大切です。
どこかの氏族の氏神様であるとか、戦没者を慰霊しているような護国神社は、産土様ではない可能性が高いです。
また、神社に御挨拶をするのに、どのようなお名前の神様であるかを知らずに伺うのも、失礼にあたる場合がありますので、注意されてください。
次回は、身近によくある神社について、くわしくお伝えしたいと思います。