相田勝弘さんを偲んで

 

 相田さんは、千葉合唱団員で、テノールで歌っていました。昨年11月21日、千葉合唱団ミニ演奏会に出演し、その後まもなく体調をくずして国立病院に入院し、新しい年を目前に、12月31日に亡くなりました。

 相田さんは、入団して3年、団員としては新しい方でありました。3年前、私達が日頃練習をしていた穴川コミュニティセンターのセンター祭りに出演した際、その演奏を聞き、私達に声をかけてこられたのが、始まりでした。入団して1年足らずで、千葉合唱団の定期演奏会がありました。私達が2年をかけて覚えてきた曲、約20曲を、演奏会に出演するために1年で覚えるため、定例のレッスンはもちろん、補修、個別の練習も含め夢中で歌ってこられました。さらには、京都で行われたうたごえ全国祭典にも初参加し、歌に観光に大満足をされていました。

 そのような中で、ますます合唱に張り切っておられましたが、その頃には、徐々に癌が進行してきました。昨年の夏頃からは、歩くことも、レッスン中にずっと立っていることも辛くなることもありましたが、団員のサポートもあり、続けることが出来ました。そして、昨年のミニ演奏会が相田さんの最後の演奏となりました。相田さんは、最後の手術の時まで、12月に行われる広島の全国祭典には、どうしても参加したいと願っておられましたが、その願いは果たすことができませんでした。けれども、この3年間、千葉合唱団に入団し、歌い続けてきたことが、自分の生きがいになっていたと話をしてくれました。

 相田さんの葬儀の際には、団員で相田さんの祭壇を囲み、歌って見送ってあげられたことを団員一同喜んでおります。

 相田勝弘さんのご冥福をお祈りいたします。

 

千葉合唱団 川名建一

 

2021年11月21日「千葉合唱団ミニ演奏会」より