東洋医学では、腎臓を重要視します。
東洋医学で言う「腎臓」とは、生命力、活力の源です。
「腎臓」には、人の成長や発育を促進したり、性行為、妊娠、出産などの生殖機能や、若々しさを維持する生命エネルギーのもととなる物質である「精(せい)」が蓄えられています。
「腎」の「精」が十分にあれば、女性の月経・妊娠、出産、授乳は正常に機能します。
もし腎の精が不足すれば「腎虚(じんきょ)」という状態になり、不妊や閉経などの原因となります。
「腎虚」は、簡単に言えば「老化」のことです。
最近は男女問わず、若くても腎虚の方が多くみられます。
一般的な東洋医学の食養生では、腎臓を強くする食べ物として次のようなものを推奨しています。
それは、
黒いもの、ねばるもの、クルミ、黒ごま、黒豆、黒きくらげ、ひじき、山芋、ナマコ、なめこ、オクラ、そら豆、木の実、古代米、、
などの食品です。
ねばねばするもの、色の黒いもの、豆など腎臓と形の似ているもの、
こういったものが腎臓を強くする食材として選ばれています。
これは、漢方には『色や形の似ているものから力をもらう』という発想があるからです。
ねばねばは、おそらく精液に似ているからではないかと思います。
しかし現実には、これらのものをたくさん食べても期待するほど生命力は高まりません。
ところが、肉、卵、チーズなどの動物性食品をたくさん食べる『MEC食』の実践者の多くは、いわゆる『腎虚』とは逆の状態になっていくようです。
つまり、肉卵チーズなどの動物性食品は、『腎』を強くする、、と考えても良さそうです。
逆に、糖質の過剰摂取は、腎を弱くします。
生理学的にも腎臓を痛めますし、五行の理論でも過剰な甘味は腎を弱くします。
繰り返し述べていますが、
『糖質の過剰摂取を控え、肉卵チーズなどの動物性食品から栄養をしっかり摂る』
こういった食事が現実的に、健康と元気を維持するために役立ちます。
東洋医学で勧める『ねばねば系』などの食品も助けになると思いますが、
それだけでいいというわけではなく、動物性の食材を十分に摂りながら、付け合わせや彩りとして使うことをお勧めしています。
