新しい組み合わせの臨床試験、はじまりはじまり・・・ | ことばのいろは

新しい組み合わせの臨床試験、はじまりはじまり・・・

ホルモンレセプター分解薬で飲み薬を検索していたら、

「カミゼストラント」というホルモンレセプター分解薬の10年がかりの臨床試験がスタートしていたことに気が付いた。

HR陽性乳がんは結果が出るまで時間がかかる。

 

【HR陽性乳がん:一次治療(PFS)】「カミゼストラント+イブランス」vs「アリミデックス+イブランス」

【試験名】 SERENA-4(Phase 3)〔NCT04711252/jRCT2031210041〕

ER陽性HER2陰性進行乳がんと診断された女性が初めての全身療法を考える場合、「カミゼストラント+イブランス」治療を選択することで、「アリミデックス+イブランス」治療を選択した場合を上回る無増悪生存期間が得られるかについて、現在、検証が進められている。

 【試験開始日】 2021年4月15日

 【試験終了予定日】 2029年4月16日

【試験参加国】 日本(千葉県がんセンター、国立がん研究センター中央病院、くまもと森都総合病院、福島県立医科大学附属病院、埼玉医科大学国際医療センター、関西医科大学附属病院、東海大学医学部付属病院、埼玉県立がんセ ンター、がん研究会有明病院、熊本大学病院、川崎医科大学附属病院、久留米総合病院、京都大学医学部附属病院、愛知県がんセンター、名古屋市立大学病院、兵庫医科大学病院、大阪医療センター、大阪国際がんセンター、群馬県立がんセンター、北里大学病院、北海道がんセンター、東北大学病院、自治医科大学附属病院、昭和大学病院、国立国際医療研究センター病院、大阪大学医学部附属病院、高崎総合医療センター、三重大学医学部附属病院、筑波大学附属病院、神奈川県立がんセンター)、米国、オーストリア、ベルギー、ブルガリア、カナダ、チリ、中国、チェコ、フランス、ドイツ、ハンガリー、インド、イタリア、韓国、メキシコ、ノルウェー、ポーランド、ポルトガル、ロシア、スロバキア、スペイン、スイス、台湾、トルコ、英国

 

【HR陽性乳がん:二次治療(PFS)】「カミゼストラント+CDK4/6阻害薬」vs「アロマターゼ阻害薬+CDK4/6阻害薬」

【試験名】 SERENA-6(Phase 3)〔NCT04964934/jRCT2011210033〕

遠隔転移を有するHR陽性HER2陽性乳がんと診断された女性が「アロマターゼ阻害薬(アリミデックスまたはフェマーラ)+CDK4/6阻害薬(イブランスまたはベージニオ)」治療中にESR1遺伝子変異が検出された場合、「アロマターゼ阻害薬」を「カミゼストラント」に変更することで無増悪生存期間が延長されるかについて、現在、検証が進められている。

【試験開始日】 2021年7月1日 

【試験終了予定日】 2026年6月30日

【試験参加国】 日本(千葉県がんセンター、国立がん研究センター中央病院、埼玉医科大学国際医療センター、関西医科大学附属病院、埼玉県立がんセンター、がん研有明病院、熊本大学病院、四国がんセンター、愛知県がんセンター、名古屋医療センター、新潟県立がんセンター新潟病院、大阪医療センター、大阪国際がんセンター、群馬県立がんセンター、北海道がんセンター、昭和大学病院、国立国際医療研究センター、高崎総合医療センター、筑波大学附属病院、神奈川県立がんセンター)、米国、オーストラリア、オーストリア、ベルギー、ブルガリア、カナダ、フランス、ドイツ、ハンガリー、イタリア、韓国、ポーランド、ポルトガル、ロシア、スロバキア、スペイン、スイス、台湾、トルコ、英国

 

【ER陽性乳がん:術後治療(iDFS)】「カミゼストラント」vs「アロマターゼ阻害薬」

【試験名】 CAMBRIA-1(Phase 3)〔NCT05774951/jRCT2031230096〕

ER陽性HER2陰性の乳がんと診断され、手術を受け術後補助療法として2〜5年の標準的な内分泌療法を受けた女性が次の治療を考える場合、「カミゼストラント」治療を選択することで「アロマターゼ阻害薬(またはタモキシフェン)」を選択した場合を上回る無浸潤疾患生存期間が得られるかについて、現在、検証が進められている。 

【試験開始日】 2023年3月23日 

【試験終了予定日】 2028年3月31日

【試験参加国】 日本(福島県立医科大学附属病院、新潟県立がんセンター新潟病院、四国がんセンター、埼玉県立がんセンター、東北大学病院、広島市立広島市民病院、愛知県がんセンター、高崎総合医療センター、名古屋大学医学部附属病院、埼玉医科大学国際医療センター、三重大学医学部附属病院、国立がん研究センター東病院、千葉県がんセンター、大阪国際がんセンター、東海大学医学部付属病院、静岡がんセンター、相良病院、北里大学病院、関西医科大学附属病院、京都大学医学部附属病院、北海道大学病院、九州がんセンター、名古屋市立大学病院、がん研有明病院、久留米総合病院、熊本大学病院、神奈川県立がんセンター、群馬県立がんセンター、大阪医療センター、大阪大学医学部附属病院)、米国、アルゼンチン、オーストラリア、オーストリア、ベルギー、ブラジル、ブルガリア、コロンビア、メキシコ、南アフリカ、トルコ

 

【ER陽性乳がん:術後治療(iDFS)】「カミゼストラント」vs「内分泌療法」

【試験名】 CAMBRIA-2(Phase 3)〔NCT05952557/jRCT2061230074〕

ER陽性HER2陰性の乳がんと診断され、手術を受けた女性が術後補助療法を考える場合、「カミゼストラント」治療を選択することで「内分泌療法(アロマターゼ阻害薬またはタモキシフェン)」を選択した場合を上回る無浸潤疾患生存期間が得られるかについて、現在、検証が進められている。 

【試験開始日】 2023年10月1日

【試験終了予定日】 2035年7月1日

【試験参加国】 日本(関西医科大学附属病院、高崎総合医療センター、名古屋市立大学病院、大阪大学医学部附属病院、静岡県立静岡がんセンター、東海大学医学部付属病院、三重大学医学部附属病院、四国がんセンター、東北大学病院、愛知県がんセンター、名古屋大学医学部附属病院、神奈川県立がんセンター、熊本大学病院、北海道大学病院、新潟県立がんセンター新潟病院、福島県立医科大学附属病院、相良病院、国立がん研究センター東病院、広島市民病院、大阪国際がんセンター、埼玉医科大学国際医療センター、京都大学医学部附属病院、久留米総合病院、群馬県立がんセンター、がん研有明病院、千葉県がんセンター、九州がんセンター、北海道がんセンター、昭和大学病院)、米国、アルゼンチン、ベルギー、ブラジル、ブルガリア、カナダ、チリ、中国、コロンビア、クロアチア、チェコ、エストニア、ジョージア、ギリシャ、ハンガリー、インド、イスラエル、イタリア、メキシコ、南アフリカ、トルコ、韓国、マレーシア、メキシコ、ペルー、フィリピン、ポーランド、ポルトガル、ルーマニア、セルビア、南アフリカ、台湾、タイ、トルコ、英国

 

【HR陽性乳がん:一次治療(PFS)】「サルパリブ+カミゼストラント」vs「CDK4/6阻害薬+内分泌療法」

【試験名】 EvoPAR-BR01(Phase 3)〔NCT06380751/jRCT2031240096〕

BRCA1、BRCA2またはPALB2変異を有するHR陽性、HER2陰性進行乳がんと診断された女性が初めての治療を考える場合、「サルパリブ+カミゼストラント」治療を選択することで「CDK4/6阻害薬+内分泌療法」を選択した場合を上回る無増悪生存期間が得られるかについて、現在、検証が進められている。

【試験開始日】 2024年6月12日

【試験終了予定日】 2030年6月30日

【試験参加国】 日本、カナダ

 

臨床試験に日本が参加していなかったHR分解薬のエラセストラントは未だに承認されていない。

長期治療(10年)で子育ても忙しい中、病院にずっと通わなくてはならないHR陽性の患者さんの負担を軽減して欲しいものだ。