サブタイトルは、「私はイヤな女…入るも地獄、出るも地獄、塀の中は女たちの哀しい人生の終着駅」。
長くてタイトルに入れたら途中で切れてました。
この回は、泉ピン子さん演じる主人公以外の女囚のエピソードが濃く盛り込まれていたりして、なんていうかストーリーが掴みづらい。
まず、主人公なんだけど、サブタイトルにもあるように確かに結構な「イヤな女」…三原じゅん子さんが演じた女囚もたいがいなんだけど、2人ともまた違ったタイプのイヤな女なんですよね。
序盤の自殺騒動も、この2人が原因を作ってるようなもんで。責任を押し付け合ってるけど、どっちも悪いでしょと。
ただ、この2人。服役に至るまでには、「夫にぞんざいに扱われていた」という気の毒な経緯があって、最初からあんな性格ではなかったという事が分かるだけに……。
主人公なんかは、そもそも本来はもっと刑が軽くなる罪状だったのにという状況もありましたからね。
そして、主人公に関しては、刑務所の中でこそイヤな女なんだけど、一人娘に対しては決してそうではなく、出所後には本当は一緒に暮らしたい気持ちはあるけれども、娘の幸せを優先したいという気持ちもあって泣く泣く自ら身を引く方向に、という感じ。
入山法子さんが演じた娘さん。美人だけどすごく儚い感じでしたね。
この娘がまた母親想いで、母親が起こした事件が原因で仕事を辞めざるを得なくなって振り回された身ではあるんだけど、それを「自分が手伝わなかったせいで」と考えるぐらい。
主人公も「そんな事は気にする必要はない」と娘を想いやり、お互いに責任を感じ合っていて。
娘の方は結婚する事になって、だけど相手方には母親の事情を言い出せずにいて、母親を「いないもの」として扱わざるを得なくなったという展開。
主人公も「そりゃそうだよね」という感じで、それでもショックが隠し切れないような。
こういう、娘から存在を否定されるケースって他シリーズでもありましたが、今回はまたちょっと違いましたね。
主人公は、自分が突き放されたという事よりも、母親として結婚する娘に何もしてあげられないという事に無念を感じていて。
要するに、娘の気持ちや幸せを尊重してあげたいからこその辛さというか。
他の回と違うのは、母娘の信頼関係自体はきちんとあったという所で。
それが、この話の結末に繋がっていくんですけどね。
そして、この回でのもうひとつのエピソードが、横山めぐみさん演じる女囚と、整備で来た聴覚障害の若い業者さんとの恋愛模様。
業者さんは、田中幸太朗さんが演じてました。
こっちのエピソードは、主人公を差し置くレベルでインパクト強かったですね。
三原じゅん子さんの女囚と三角関係みたいになったりして。
まぁ、所詮は2人の世界を一方的に邪魔するみたいな感じでしたが。
ところで、業者さんが女囚に一目惚れみたいな展開なんて有り得るのか?と突っ込みたくなるところですが、まぁ相手が横山めぐみさんなら十分に有り得そう()
作中でも、ルックスに関しては年齢的なものを考えても水商売で全然通用するみたいに言われてましたからね。
主人公の方はとにかく娘の事で精一杯で、この恋愛事情にはほぼほぼノータッチだったので、主人公の話題とこの恋愛の話題は完全に二極化してましたね。
さて、この回の雑居房メンバーは、泉ピン子さんと三原じゅん子さん、横山めぐみさんのほか、茅島成美さんやキムラ緑子さん、山田花子さんでした。
序盤には、邑野みあさんがいましたね。この若い女囚は、可哀想だった……。
三原じゅん子さんと茅島成美さんは、金八先生では生徒と教員という間柄でしたが、こんな事になるとはね()
このシリーズ、渡鬼メンバーがたびたび出てくる事は分かっていたけれど、金八先生の面々も結構出てきますね。