日々是思ふ雑記録

日々是思ふ雑記録

日常起こった出来事や、日々思う事との戯言集

Amebaでブログを始めよう!
週末… 
約束の駅の改札に行くと、彼女が黒縁の眼鏡をかけて待っていた。 
「悪りぃ!!待った?」 
「んーん、そんなには」 
「何お前、眼鏡かけてて…目悪くなったのか?」 
「まさか!!目が良いのだけが取り柄なんだから♪」 
と言って、かけてた眼鏡を外し俺に差し出してきた。 
「中学の修学旅行の時、借りてた伊達眼鏡壊しちゃったでしょ?あの時は‘別にいいよ’って言ってくれてたけど…そのお返し」 
確かにそんな事もあったな。 
「あぁ~アレね。って言うか、俺、今普通に視力悪いから、伊達は必要ないんだわ。」 
と言って返そうとしたら、 
「えぇ~?でもそれはそれ!!これはこれ!!受け取って」 
と、半ば強引に押し付けられた。 
まぁ、思いがけないプレゼントみたいでちょっと嬉しかったのは事実。 

「で、どこにつれてってくれるの?」 
「あぁーポートタワー」 
なんか高校になってから、定番化してるコースだったが、地元からの彼女ならありかと思った。 
「じゃぁ行こっか♪」 
彼女がそう言うと、互いに少し距離を空けて歩き始めた。 
この微妙な距離感が昔と違う関係を再確認させた。 

道中は他愛のない話で盛り上がっていた。 
もともと感性的にも近い所があったので、だいたいツボが似ていた事、二年近くしみじみと話してなかったので話題が途切れない事もあってか、割と長い道中もあっけなく感じる位の間であった。 

ポートタワーに昇る… 
ガラス張りのエレベーターの中でも 
「今、ここで止まったら外が見えてる分怖いよね!!」 
とか、くだらない事でも屈託のない笑顔で言ってきた。 
「バーカ!!」 
そうぶっきらぼうにかわすも、正直、その笑顔にやられてる感は、自分でも感じていた。 

展望台に着く… 
まるで無邪気な子供の様に、あっちから、こっちからと様々な角度から景色を見ていた。 
これだけリアクションが良いと、自分にしてはマンネリ化の場所だったにせよ、連れてきて良かったと思う。 

「あ!!」 
「お…おぅ!!」 
偶然仲間と遭遇…相手も女連れ。 
互いに余計な事は余りしゃべらず、向こうから先にフェードアウト(w 

エレベーターを降りた奴等を上から見ていると、港の方の人気の無い方へ歩いて行くのが見えた。 

「さっきの彼達、あんな奥の方に行ってるけど、何があるのかな?何するのかな?」 
またコイツは一人で妄想掻き立ててはしゃいでるし… 
「さーね。お前も変な事想像してないで、そろそろ俺達も降りようぜ」 
先を歩き出す俺… 
俺の素っ気なさに‘チェッ’とした表情で、後ろから彼女はついてきた。 

下りのエスカレーターまで行こうとした時、すぐ横にある階段の所で彼女が立ち止った。 
階段の上方向には‘関係者以外立ち入り禁止’の触書きとチェーン… 

「上に行ってみようよ!!♪」 
俺の反応も待たずに彼女は、長めのスカートを少し上げチェーンを跨いで階段を昇り始めた。 

【まだまだつづく】
家に着くと逸る気持ちを抑え、泊まりに来た連中をさっさと二階の自分の部屋に追いやり、(電車の都合上)先に帰宅してるであろう彼女の家へと電話した。 

母親が出る。簡単な挨拶を交わした後、彼女へ取り継いでもらった。 

「もしもし?」 
「無事帰れたみたいだな」 
「……ん、んー…」 
「どうした?浮かない返事して?」 
「やっぱり一緒に帰ってもらえば良かったかな…と思って」 
「!?…なんかあったのか?」 

話を聞くと…ちょうどラッシュ時にあたり、満員状態の電車に乗って痴漢に遭ったとの事。 
怖くて、声も出せず、なすがままにされた事。 

激しい怒りが込み上げていた。 

「ぜってー許せねー!!」 
「もういいよ!!過ぎた事だし…大事には至らなかったし」 
「お前が諦められても、俺が許せねー!!年幾つくらいだ?スーツだったか?私服だったか?帰宅ラッシュの時間だったんだから、同じ時間の電車に乗れば出くわすかな?マジ殺す!!」 
「ありがとう…その気持ちだけで十分だよ!!それに知り合いから犯罪者は出て欲しくないから、マジ止めてね(笑)」 

そんなやりとりで、半ば俺がなだめられる様な形で話をまとめられていた。 
幾分、自分の気持ちも落ち着いてきた頃、帰って来る途中から『言おう、言おう』と思ってた事を投げかけてみた。 

「なぁ…お前、しょっちゅうこっちまで出てくんの?」 
「ん?たまーにだよ♪さっきも言った通り、そっちから来てる学校の友達もいるからね。」 
「じゃあ…今度…俺とも…出掛けない…か?土曜の午後とかでいいからさ!!!」 
言葉に詰まりながら、ぶっきらぼうに言い切った。 
「ははは♪」 
「何笑ってんだよ!?」 
心の動揺を見透かされた様な感じ。 
「それはデートのお誘いですか?」 
「んまー何だ、そーだなー…そーとも言うかなー?」 
曖昧な返事をし終える前に既に 
「いいよ♪」 
そう切り返されていた。 
「マジ!?」 
「うん、いつにする?来週でもOK?」 
「オーケー!!オーケー!!じゃあ来週の土曜、13時に駅の改札出たとこで!!大丈夫か?」 
「大丈夫♪じゃあ来週ね。」 

そう約束をして電話を切った。 
心は完全に舞い上がっていた。 

上で待たせてる仲間達の事なんて、もうどうでも良くなっていた(爆) 

【つづく】 

高校に入ってからの俺は、彼女を失ったダメージであまり学校に行かなくなっていた。 
もともと望んで入学した遠方の高校だったので知り合いもほとんどいなかったし(中学からの知り合いは一人しかいない)、進学系の連中の多いクラスであったのも関係してか、とにかくクラスでも浮いた存在で、居心地悪い事、この上無かった。 
そんな中でも話かけてきた何人かとつるむ様になったが、結局はそいつらも巻き込んで学年で一番最初の停学者となった。 
この頃あたりから少し荒れて、他の学校の女にちょっかいだしたり、告ってくる女と手当たりしだいつきあったりしだす。 
三日とか…一週間とか…持っても二ヶ月とかの付き合い。 
すべて振り払えない彼女の影をひきずったまま… 
いつも付き合う相手を彼女と比べてしまってた。 
『あいつならこう言うな。こうするな。』 
他の誰かじゃやっぱりダメだった。 
そんなやり場のない苛立ちを抱えて他校の生徒と喧嘩したり、一方的にボコられたり… 
傷の絶えない生活に一緒に居た女達は、心配し疲れたり、呆れて離れていった… 
いっそこのまま誰か殺してくれよ… 
そう思う時さえあった時期。 

二年にあがってクラス変えをしてから、急に交友関係が広がった。 
最初、互いに敬遠しあってたよそのクラスの連中とも、追試の時一緒になった事をきっかけに、話してみたら馬があい、そいつの仲間と話したらまた面白くて… 
どんどんそれが広がってゆき、知り合いの居ないクラスは無い(12クラス)程になっていた。 
新しく一緒になったクラスの連中も気のいい連中が集まり、この頃から野郎連中とつるむ事に楽しさを見出し、少しずつ彼女の影が薄れていってた… 

そんな時間を一年過ごし、高三にあがったばかりの頃、偶然、千葉駅で彼女と出会った。 

一瞬、驚きが隠せなかった。 

俺にしてみれば学校がこっちだったが、彼女の高校はこっちではなかった。 
俺は散々遊んできた帰り、泊まると言う仲間を連れて家に帰ろうとしてた時だった。 
彼女の方は、聞けば土曜で半日だったから、学校の友達のとこへ遊びに行く為、久し振りにこっちの方まで足を延ばしてきたらしかった。 

一緒にいた(中学からの)俺の仲間の一人が、一人だった彼女をみて 
『お前、一緒に帰ってやれば?』 
と提案してきた。 
最寄の駅は一緒なんだが、俺達は定期の都合上、逆周り… 
(俺達・総武本線、彼女・外房線) 
ただ女一人でラッシュ時の電車は危ないだろ? 
俺達とは駅でおちあえばいいじゃん? 
との事。 

躊躇してる俺をよそに彼女は『大丈夫だよ』といって、一人で帰ることを選択した。 

その勢いでばいばい…って、言われた時、 
『心配だから後で電話する』 
と、俺は言っていた。 

正直、足ガクガクだった。 

もう忘れたと思ってた想いが、仲間と居て楽しいと思った時間で誤魔化し隠してただけだった…と、自分自身で気付いた瞬間でもあった。 

【続く】
中二の頃、本気で惚れた女がいた。 
その頃、彼女にはすでに彼氏がいた。それはそれ、想いは胸の内にしまい、何人かの女に告られたりもしたが、その子以外は考えられず、誰とも付き合う事が出来なかった。 
中三の頃、彼女が彼氏と別れた事を知った。 
もともと人気のあった子だけに争奪戦は大多数…中には親友だった奴もいた。 
言い寄る輩を蹴散らして(色んな意味で)付き合ってる訳ではないが、いつも彼女の隣をキープしてた。 
最後の難敵が親友…三人で酒飲んでる時(オイオイ)酔った振りして彼女を抱き締めキスした。(胸もちょっとまさぐった…爆) 
もともとキスだけは何度かしてたが、その先に進み始めても彼女は受け入れ始めてた。 
そんな光景を親友は(見たくない展開に)部屋の隅でうずくまりながらも、怖いもの見たさで顔を覆う指の隙間からチラッ…チラッと見てるのが分かった。 
「ワリィ…やっぱお前でも譲れねーわ!!」 
まだボーとしてる彼女の身体を起して座らせ、部屋の隅にいた親友に向かってそう言った。 
親友はうずくまり泣いていた。 
そりゃそーだな…俺以上に純粋に彼女に惚れてた親友にしてみれば、他の男と…ましてそれが俺なんて光景見たくないもんな。 
それでも俺は親友の両肩を掴み立たせ 
「気にいらねーなら殴ってくれて構わない。でも、ぜってー譲れないから、諦めてくれ」 
そう言った。 
「ちくしょー!!ちくしょー!!」 
さっきまでうずくまってただけの親友が、そう泣き叫びながら、一発、二発と殴ってきた。 
さすがに彼女も驚いて止めに入ろうとしたが、それは俺が制止させた。 
「ち…く…しょ…」 
しばらく経ってから親友の殴る手は止まり、俺の胸ぐらを両手で掴み号泣していた。 
「ワリィな…」 
俺はそのまま親友を抱き締めた。 
さすがにその時は気まずいまま飲み続けられる訳もなく、その場をお開きにして(彼女の家だったので)親友と二人で帰る事にした。 
帰りの道中、いつから好きになったとかどうとかを話してた。 
俺の方が家が近かったので先に着き、家に入ろうとした時、親友が 
「お前とこれからも付き合って行く上で、、俺もお前に殴られなきゃ気がすまない」 
と言ってきた。 
その言葉に頷き、渾身の力を込めて一発だけ殴った。 
「これでいいか?」 
「あぁ…ありがとう」 
そうやって親友の寛大な気持ちのもと、俺は彼女と付き合う事になった。 
彼女と付き合う様になってからは、毎日がとても幸せな気持ちだった。 
ただ、日を追う事に俺の気持ちは加速度を増していた。 
ずっと一緒に居たかった。なんでもしてあげたかった。抱き締めたら離したくなかった。 
やがて高校進学の進路相談の時期が来た。 
俺は自分のやりたかった事さえ投げうって、彼女と同じ高校に行くと言った。 
ただそれは彼女が拒否してきた。 
やりたい事もあって、その為に上の高校を目指していたのに、それを投げ出してまで一緒の高校にしなくてもいい。俺の人生そのものを自分が変えてしまうのが怖い…と。 
そうね…この頃の俺って、後先考えず、そうやって彼女に自分の押さえ切れない気持ちをぶつけて、押し付けて、困らせていたんだ… 
色んな事あって彼女が精神的に参ったり、その余波で怪我したりと続き… 
見舞いに行った時の事。彼女の母親に言われた。 
「少し距離を置いて欲しい」と。 
そうして彼女を悩ませ苦しめてるのが自分なんだと思った。 
その後、いろんな誤解やら何やらも交えて、中学卒業も待たずに俺達は別れた。 
【続く】