住宅街を歩くわての


数メートル先にある小さな十字路を

 

 

 

一匹の犬が

パーっと横切ったんです。

 

 


ノーリードやったけど

今回のトピックではそれは重要でない。

 

 

 

その犬はカタチ

わての飼うてた犬と

よく似ていてね、

 

 

 

その犬は前だけ向いて

まっすぐに走って

 

 

わてからは見えなかったけど

 

 

犬の向かう先には

大好きな主さんがいるのやろう、

 

 

まっすぐ

まっしぐらに

一直線に

 

 

もちろん 


わてなんかには目もくれず

前だけを向いて、走り去った。

 

 

 

あんな風に

 

 

 

わての犬も 

 

 

 

いつもいつも

 

 


まっすぐわてに向かって

走ってきてくれていたな...

 

 

 

 

 

なーーんて。


秒でグスン。

 

 

 

 

 

そしてさらに考えた。

 

 

 

 

もしかしてあの犬、

わての犬だったりして!??

っていう得意の妄想なんだけど

 

 

 

わてのことが

大大大好き♡だったわての犬は

再びまた犬に生まれ変わり、

 


わてのことが大好きだったように

 

 

新しい主さんのことを

やはりまた大好きで...

 

 

 


すぐそばに

大大大好き♡だった(旧)主のわてが

いるにも関わらず

 

 

 

そんな大事な事にも気付けないほど

まっすぐに

(現)主さんだけを見ていた....

 

 

としたら....

 

 

 

 

 

としたら

 

 

 

 

 

そうだとしたら

 

 

 

 

 

わては悲しいと思ってしまった。

 

 

 

 

幸せでいてくれることが

一番の望みのはずなのに。




わてのそばを素通りするなんて。




忘れられてしまったとしたら

すごく悲しい。