蒸れないブログ -233ページ目

第二章 多重存在 2-25 呪いのキス ―小説

「遅いッ!」


俺が、瑠璃を助けて、開口一番言われたことがそれだった。

「悪い・・・」
「わかってるのかしら?12月よ、ビルの屋上よ!風も強いの!すごく寒いの!凍死するかもしれないじゃない!」
「しないって、冬山じゃねぇんだ。せいぜい風邪ひくくらいだ。大丈夫、ひえてるなら、俺がこの場であっためてやるから」


そんな事言って、俺がそそくさと瑠璃の服を脱がそうとすると、すぐにびんたが飛んできた。

いった~。

「なにするの!?信じられない!ムードない!」
「お前こそ、俺の偽物には体を許しておいて、俺は駄目なわけ?」

・・・・なんだか、瑠璃が目をぱちくりしてことらを見てる。

「何もされてませんわ」
「え?」
どうやら、瑠璃の様子から言って本当らしい。


あの野郎!
どこまで俺をおちょくってたんだ!
さぞかし面白かったろうなぁッ!


「それよりも・・・」
「あん?」

「・・・浮気者」

あう・・・・


「浮気者浮気者浮気者浮気者浮気者浮気者

        尚且つ詳しく言うなら浮気者ですわ」

「ごめん」


ごめん・・・浮気は文化だから。



ぐっと、顔を近づけられた。

頬を両の手で挟まれ、避けられない。


「見て・・・」


「ああ」


「私だけを見て」


「ああ」


「私だけを愛して」


「ああ」


「私だけを殺して」


「ああ」


「犯して」


「・・・・わかった。」


唇に、ふっと甘い味がのる。

それが、なくなった時、俺は呟いた。


「泣いてもいいか」


「家に帰るまで我慢なさい、こんな処で泣かれても、寒いでしょう?」



―違いない。


うし!、明日までにキャラ紹介のコーナーと資料集を組むぞ=

はい、タイトルそのまんまです。

明日までの間に何とか作ろう。


キャラ紹介は、キャラクターマテリアル的な裏設定ありのものを作ろうかな。


資料集は、KuRU/KuRUのキャラ達が主人公ごとにどう動いたかを書いていこうと思います。


うし、がんばれ。

第二章 多重存在  藍染愛染 『痛み』の需要 ―小説

「瑠璃を返せッ!あいつは絶対渡さない!俺のもんだ!吉野も、瑠璃も!俺の女とダチなんだ!返しやがれ!」

―ジッ―

「瑠璃、瑠璃、瑠璃!お前はそうやってっ!自分の置かれている幸運にも気付かずに!罪悪感だけで人を愛して!そうやって、いつかは裏切られるぞ!霧宮瑠璃に!」

―ザザッ―


「お前の意見を俺に押し付けるな!」



そう叫んで、さらに一撃を与えようとしたとき、不意に足が動かなくなった、いや、立ってられない・・・・。


「はは、どうやら、吉野に感謝しなきゃな・・・。」


そう言う目の前の罪罰ユダ=藍染愛染


そうか、いくら互角に戦ってても、あいつは無傷で、俺はすでに瀕死なんだ。
勝てるわけがない。


もう、血も、体力も圧倒的に足らないのだ・・・・。


「死ねッ!ユダ!俺は愛染として世界を救う!お前は、もう『必要ない』!」



ガスッと、心臓に鋏が刺さった。

俺にじゃない―愛染に。



「そんな・・・・お前も、俺を裏切るのかよぉ・・・吉野ぉ」



吉野の姿などない、それは糸の付いた鋏だった。
自動的・・・自動的に殺せるように設置された単純なトラップ。
むろん、俺が作ったものじゃない。吉野が、『俺を殺す』ように作ったトラップだ。
さて、・・・・それは『どっちの俺』だったのか・・・・。
愛染が、俺と戦う時、自分もいきていたら、きっと使うつもりだったのだろう。トラップなんて攻撃は、俺が使った裏切りと一緒で死戯には致命的だからな。
愛染はどさっと倒れる。
血をふきだし、突然訪れた死に、対応できないでいる。
それもついぞ終わる。


・・・・


静寂が来た。




「なぁ、愛染。お前、あの地下世界で俺を楽にするって言ったよな・・・・。」


あぁ、と諦めたように愛染は言った。

運命を受け入れた人間の顔はこうも安らかなのか・・・。
そう実感させる。


「なら、お前が俺に与えた質問に、お前ならどう言う回答を用意してくれていたんだ?」


ふふ、と奴は笑った。




「この日本てさ。

みんな俺たちと似てないか?ユダ。

俺達はずっと生きることが辛くって、苦しくって、でもこの国の連中は、みんなそう言う面して生きてるじゃん・・・」


だから、俺はこの国が大好きなんだけどよ・・・、と愛染は言う。


「生きているのがつらいのなんざ、この国ではみんな一緒だ。

どいつもこいつも保護されてよ。

死ぬことなんざ考えたこともねぇ。

その分生きることにも希薄だ。

けど生きてるじゃねぇか。

どうしてか、解るか?罪罰ユダ。

俺達は所詮、保護されても、されなくても関係ない。

生きる才能があってもなくても関係ない。

俺達は、求め続けてんだよ。


どう仕様もなく『痛み』ってやつを。


俺達は痛みでしか生きることを実感できてないんだよ。

確かに、昔は、生きるのに疑問なんてなかった。

痛みなんてものは世界の方から勝手に寄こす。

だが、こうまで保護されるとどうだ?

自分から生きることに苦悩することで、

『自らの内からでる痛み』を手に入れるしかねぇんだよ。


それが、生きるってことなんだよ。


おれは、その痛みを他人にふりまいただけだ。

生きることに妄信できるように、俺の殺人は、そのまま世界への愛情なんだよ。


そして、その痛みで、世界を救うこともできる、そういう道をお前に用意していたのさ。


なぁ、うけとれ・・・・よ。」



そう言ってしばらくまた静寂が訪れた。


打がさっきよりももっと静かだ・・・。



・・・・・



呼吸音だけが聞こえる。



それも小さく小さくなっていく。



そうやってあいつは、はかなく死んだ。



「安心したよ、藍染愛染・・・お前はやっぱり俺じゃあない。俺はそんな逃げ方しないから。」



俺は最後に、奴の存在を否定した。